これまで私は植物の根や茎、葉・花・果実の表面には発酵菌(乳酸菌・酵母菌・麹菌…)などの微生物が住み着いているだろうという考えをもとにしてさまざまな植物系食品や野草を種にした豆乳ヨーグルト作りの実験をしてきました(参考:ブルガリアヨーグルトはかつては木の枝や草の朝露に住む乳酸菌を種にしていた)。ところが植物体の表面はもとよりその内部にも微生物が住んでいるということを私は最近になって初めて知りました。つまり植物体の内部には「内生菌(ないせいきん)」(植物内生菌)と呼ばれる発酵微生物等の細菌や真菌が住んでいてそれが植物の成長などに関与しているらしいということが現在の新しい知見となっているのです。
したがって植物体の表面だけでなくその内部の器官にも乳酸菌などの発酵微生物が住んでいるということです。それは私たちがふだん口にしている植物性の食品の多くが豆乳ヨーグルト作りの種として使える可能性があるということでもあります。さらに「〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか」に書いたように、米に住む乳酸菌や酵母は120℃・2気圧・20分の高圧蒸気滅菌に耐えて生き残ることも分かりました。以下で取り上げているギリスさんやグレープおばさん・sana&souさん・くに丸さん・jigowattsさん、そして私の実験結果等を見ると生の植物性食品や乾燥させた植物性食品だけでなく加熱処理をした植物性食品の中でさえも植物性乳酸菌はたくましく生きているようです。
「〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト」(2013年1月1日)という記事を書き始めたときには植物系のものがこんなにたくさん豆乳ヨーグルトの種になるとは思ってもいなかったのでその記事は追記に次ぐ追記でちょっとまとまりのないものになってしまいました。そこで自分の頭をすっきりさせるためもあって新たな記事(この記事)に整理してまとめることにしました。「日本茶で作る豆乳ヨーグルト」からの転記(移動)が当記事の項の多くを占めているのはそういうわけですのでどうかご了解下さるようお願い致します。
――2013年1月~4月の日付のあるものはすべて「日本茶で作る豆乳ヨーグルト」からの転記(移動)です。なお転記した項には (転) を付してあります。
〔注記〕自家製豆乳ヨーグルトの作り方
豆乳ヨーグルトを作るには豆乳と種(種菌)とが必要です。ヨーグルト作りには成分調製豆乳よりもミネラル分の多い無調整豆乳の方が適しています。この記事の末尾にあるように私は「ふくれん 成分無調製豆乳」を使っています。なお、紀文の成分無調整豆乳を使うとヨーグルトの表面が薄いピンク色になりますがこれはネット上ではよく知られていることで食べても害はないそうです。
私はふくれんの成分無調製豆乳がほとんどでそれ以外のものはごくわずかしか使ったことがありませんがこれまでの4年間で豆乳ヨーグルトの表面がピンクや赤色になったことは一度もありません(2015年8月現在)。ふくれんの場合表面は白か非常に淡いクリーム色になり、内部はややクリーム色がかったかなといった感じで、全体的にはほとんど白といってよい程度の色合いになります。――画像をクリックすると別窓で原寸表示されます。
(1) 「〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト」にはとぎ汁培養や米ぬか培養などで作った発酵乳酸菌液やヨーグルトそのものを種に使う豆乳ヨーグルトについて、また「〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト」には豆乳ヨーグルトから濾し取った乳清(whey:ホエー)を種として使う豆乳ヨーグルトについてそれぞれまとめてあります。
(2) 「〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト」には玄米や白米、あるいは米ぬか、米粉を種として豆乳ヨーグルトを作る方法が、「〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト」にはとぎ汁を種にする方法がそれぞれ書いてあります。
〔注記〕失敗しないための秘訣
豆乳ヨーグルトを作る場合は (1)できるだけ作る量に近い容量の密閉できる蓋付き容器を使うのが成功の秘訣です。蓋のない容器の場合はラップをするなどしてできるだけ密閉状態が保たれるようにする工夫をしましょう。容器内に空気が少なければ乳酸菌は嫌気呼吸によって乳酸を作り出し、この乳酸の働きで豆乳に含まれるタンパク質が固まってヨーグルトができます(密閉容器を使うことによって空気中から雑菌やカビ菌などが入り込むのを防ぐこともできます)。つまり乳酸菌が乳酸発酵しながら増殖することによって豆乳ヨーグルトができるわけです。
ところが空気がたくさんある状態では乳酸菌が好気呼吸するため乳酸を作らずに二酸化炭素を出します(それでも乳酸発酵を行なう乳酸菌もいるのでタンパク質が固まります)。二酸化炭素は気体なので豆乳やヨーグルトの中で発泡します。そうなると発生した二酸化炭素の気泡のせいでアワアワになったり、固まったヨーグルト部分に含まれている水分が泡の刺激によって固形部分から出てきてしまうため乳清(ホエー)の多いヨーグルトになったりします。乳清(水と水溶性の成分)があまりに多くなると水分を失った固形部分の方が軽くなるため、乳清部分の上に固形部分が浮いた状態で完全に分離します*。また、発生した二酸化炭素が多いと溶け込んだ二酸化炭素が水分と結びついて炭酸ができるため、食べたときに炭酸飲料のようなピリピリした舌触りを感じることもあります。また、酵母が増えると大量の二酸化炭素が発生するためピリピリ感の強いものができます。
また、容器の上部に空気がたくさんある状態で長く置くと産膜酵母(産膜性酵母)が増えてヨーグルトの上にしみ出した乳清の表面に白い膜が張ることがあります。この膜は食べると苦いのでヨーグルトの味を損ねる原因になります。そういう意味でも適切な大きさの容器を選ぶ必要があります。
もう一つ大事なことは、(2)固まったらできるだけ早く冷蔵庫に入れることです。暖かい環境に長く置くと過発酵によって気泡が大量に発生し固形部分と乳清とが分離してしまい、その上固形部分がボソボソになって食味が落ちます。ただし、このようになったものでも乳酸菌は大増殖しているため乳清部分を種にすればきれいな豆乳ヨーグルトを作ることができます(〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト )。また、冷蔵庫に入れることによって、低温が苦手な産膜酵母の増殖を抑え白い膜の発生を防ぐことができます。
なお、早く固まらせるにはできるだけ暖かい環境に置きましょう。35~40℃なら8~12時間程度、30~35℃なら12~15時間程度、25~30℃なら15~18時間程度、20~25℃なら1日以内でだいたい固まります。使用する種(種菌)にもよりますが乳酸菌が生息しているものならいずれは固まります。温度が低いと固まるまでに何日もかかることがあります。
――私はヨーグルティアを使っていますが作る量が種菌と豆乳を合わせて300ml弱なので、最近はヨーグルティアの容器に入る大きさで容量300~350mlの蓋付き容器に種菌と豆乳を入れ、ヨーグルティアの容器には300ml強の水を入れてその中に浮かせるようにセットしています(写真)。湯煎をしている形になるので温度も一定に保たれるのではないかと思います。作るヨーグルトの量に合わせた容器を使い始めてからはしっかりとしたヨーグルトができるようになりました。
この記事の目次
▲ 内生菌について
▲(A)発酵液・リジュベラック・ヨーグルト・乳清
▲(B)茶・野草茶・野草・木の葉
紅茶・日本茶(緑茶)・桑の葉茶・ドクダミ茶・赤紫蘇茶・コーヒー
ふきのとう・乾燥ヨモギ・ヨモギ・茹でたウド・柏餅の葉・ローレル(ローリエ)
▲(C)野菜・果実(果物(くだもの)・ナッツ)
大根・菜の花・菜種油・フェンネル・ミニトマト(プチトマト)・ビーマンのワタと種
ルッコラの茎・パセリの茎・とうもろこしのひげ・煮たズッキーニ・その煮汁
薄切りした生姜・青紫蘇・オクラの花(生)
ジャガイモの煮汁とジャガひとかけ・カボチャとジャガイモの煮物
ミカンの皮(乾燥)・夏みかんの果肉・甘夏の種子・みかんジュース
梨の芯・バナナ・種抜きプルーン・乾燥レーズン・素焼きアーモンド
乾燥イチジク・イチジク・スモモ・美生柑・ビワ・りんごとにんじんの搾りカス
メロンのワタと種で作った液・渋柿の皮の干物
銀杏の実・山椒の実・梅シロップを作った後の取り出した梅
▲(D)穀類・豆類
玄米・白米・米粉・米ぬか(生ぬか・炒りぬか)・とぎ汁・乾麺(乾燥麺)・小麦粉・煎餅
炊いたごはん・小豆・水に浸けた小豆・とら豆・大豆・茹でた空豆・甘く煮た黒豆
▲(E)香辛料
唐辛子・レッドペッパー・ブラックペッパー・すりごま・チューブ入り加工わさび
▲(F)糖・蜂蜜・シロップ・ジャム
蜂蜜・黒糖・しょうがシロップ・ゆずハチミツ・生姜ハチミツ
梅シロップ・イチジクジャム・ブルーベリーソース
▲(G)その他
酒粕・梅酢+酒粕・梅干し・干し椎茸・えのきだけ・乾燥ワカメ・塩蔵ワカメ
▲ ギリスさんの実験
▲ ギリスさんの実験・その1
紅茶・ハーブティー・桑の葉茶・コーヒー
▲ ギリスさんの実験・その2
唐辛子・ドクダミ茶
▲ ギリスさんの実験・その3
赤紫蘇茶・干し椎茸・生姜はちみつ・酒かす
▲ ギリスさんの実験・その4
ゆず蜂蜜・梅シロップ・小麦(生)・小麦(焼)・酒粕・梅酢+酒粕
▲ ギリスさんの実験・その後
イチジクジャム・柏餅の柏葉・フェンネル・種抜きプルーン・乾燥レーズン
乾燥イチジク・素焼きアーモンド・梅干・渋柿の皮の干物・煎餅・バナナ
黒糖・乾燥ワカメ・とら豆・小豆・煮たズッキーニ・ズッキーニの煮汁
プチトマト・薄切りした生姜・スモモ・美生柑・山椒の実・ビワ・オクラの花(生)
ジャガイモの煮汁とジャガひとかけ・カボチャとジャガイモの煮物・
梅シロップを作った後の取り出した梅
▲ グレープおばさん・sana&souさん・くに丸さんほかの実験
グレープおばさん:ふきのとう・乾燥ヨモギ・ヨモギ
sana&souさん:小豆・銀杏の実
くに丸さん:茹でた空豆・甘く煮た黒豆・茹でたウド・えのきだけ・炊いたごはん
jigowattsさん:りんごとにんじんの搾りカス
ひなたぼっ子さん:メロンのワタと種で作った液・青紫蘇
〔注〕太字は私自身が実際に試したもの。
内生菌について
〔2013年4月19日〕(転) 下に書いた大根おろしの実験によって、大根の皮の内側にも発酵菌が住んでいるらしいということが分かってこれはすごいことだなと思いましたが実は植物体の内部に共生する微生物についてはすでに学術論文にも出ている周知のことがらだということを知りました。そのきっかけはまたしてもギリスさんでした。
昨晩いつものように『放知技』のコメントを読んでいると、「様々なもので豆乳ヨーグルトができる」スレッドの#9で「植物には内生菌あるいはエンドファイトといわれる微生物が内部におるようで、植物を病気を起こすウイルスや細菌から守ったり、その他まだよくわかっていない働きをしているようです。たとえば、抗生物質を作りだす放線菌をワザと感染させて、病気に強いものを作るバイテク技術もあるそうです。除菌しても発酵してくるのとも関係がありそうですね。植物も乳酸菌やその他の菌とやりあいつつ共存しているのは、人と同じなんですね」(2013年4月18日)と書いておられるではありませんか。ほんとに驚きました。
それでちょっと調べてみると、内生菌(エンドファイト:endophyte)には真菌類に属する内生真菌と細菌類に属する内生細菌とがあって、最初に発見されたのはカビの仲間の内生真菌だったようです。内生菌という存在自体が新しい知見らしくまだまだ分からないことだらけのようではありますが内生菌は植物体の器官内に住み着いて植物の成長・老化や生命維持等に関わるさまざまな酵素や物質などを作り出すことによって植物の生活にも重要な関与をしているようです。
考えてみれば真菌や細菌はごく小さな生き物ですからこれらから見れば植物体や種の表皮などは穴だらけなんですね。葉っぱや茎には気孔という大きな穴が開いているわけですし、根から茎(幹)、枝、葉、そして花や果実へとつながる道管(どうかん:導管)は根から吸収した水や無機栄養分を運ぶ通路ですがこれは微生物にとっても通路みたいなものです。土壌中に住む乳酸菌や酵母などの土壌菌は根から吸収される水と一緒に道管を通って植物体のさまざまな器官の中に簡単に入り込むことができます。
――〔追記〕イネ科の植物である竹の道管には乳酸菌が住み着いていることが分かっています(pdf:小杉山基昭「竹を食う」『健康文化』47号 2012年10月発行)。
というわけで、大根の根やカボチャの内部、白菜やキャベツやほうれん草などの葉や茎の内部あるいは果物や穀類その他の植物の果肉や種の中、花や蜜の中などに乳酸菌や酵母が住んでいるのは不思議でもなんでもないことなんですね。つまりさまざまな植物性の食品を通して私たちは知らず知らずのうちに乳酸菌を体内に取り込んでいるということです。
――植物の道管と同じように、口から食道、そして胃や小腸・大腸を経て肛門へと続く私たち人間の消化管は身体の外部とつながっています。つまり動物の消化管の内壁は皮膚と同じように外部環境と直接接触している組織です。生物学的には消化器官や呼吸器官の内壁は皮膚と同じ上皮組織(じょうひそしき)なんですね
〔追記〕私がつま切り大根や大根おろしを種にして豆乳ヨーグルトを作る実験をしたのはギリスさんの内生菌に関する上記コメントを読むちょっと前のことです(2013年4月15・16日)。大根の実験の項でも触れていますが内生菌とよばれる微生物のことを知らなかった私が大根の内部にも乳酸菌がいるのではないかと考えたのは実はグレープおばさんのある実験のことが私の念頭にあったからです。「カボチャの種とワタで、乳酸菌・・・?」(2012年12月18日)という記事にはカボチャの種とワタを使って乳酸菌液を作ったことが書かれています。グレープおばさんはそれまでの発酵液作りの実践を通して植物の体内にも乳酸菌が住んでいるという直観をお持ちだったのでしょう。記事の中でグレープおばさんは「種にも成分が付着しているかも・・・ すべての植物には、微生物が付着しているから・・・」と書いておられます。
〔2013年7月15日 追記〕『放知技』の#64コメントでギリスさんが「乳酸菌はナタネ、マメ科、キャベツ、キュウリ、ナス、ダイコン、ハクサイ等の内生菌だそうです。酵母は、イネ、ブドウ等ということらしいです」と書いておられます。マメ科やアブラナ科の植物には乳酸菌が内生菌として生きており、稲やブドウなどには酵母が内生しているということですね。まあ今のところそのあたりは確実だということでしょうね。というわけで、果実や穀物から酒が作られるのは内生菌としてその中に酵母がたくさん生きているからだと考えて間違いないと思われます。
――ブドウなどの果実や麦芽に住むパン酵母やビール酵母は麦芽糖を分解する酵素(マルターゼ)を持っています。また果実には酵母の栄養源である果糖もたくさん含まれていますが、米に住む酵母はマルターゼを持っていない上に米には糖分がないので日本のどぶろくや韓国のマッコリは炊いた米にそれぞれ米麹や麦麹を加えて麹の働きで米のデンプンを糖に変えてもらう必要があります。日本酒醸造では醸造の初期において蒸し米に植えつけた麹にたくさんのブドウ糖を作らせてその後に酒精酵母を加えるなど何段階もの細かな工程があります。一度仕込んだらあとは放置するどぶろくやマッコリとは大分違いますが麹の助けが必要だという点では日本酒も基本的に同じです。
また、下でとりあげているように非常に多くの植物を種にして豆乳ヨーグルトができるということはマメ科・アブラナ科に限らずほとんどの植物に乳酸菌や酵母菌などが内生菌あるいは付着菌(エピファイト:epiphyte)として共生しているといってよいのではないでしょうか。
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(A)発酵液・リジュベラック・ヨーグルト・乳清
野草や果実・野菜などを水に浸し、それにあら塩や糖を加えて作った発酵液(酵母液・酵素液・乳酸菌液)や穀類・豆類を発芽させるために浸した水(リジュベラック)の中には乳酸菌が増殖しているのでこれらを種にしてヨーグルトを作ることができます――キャベツリジュベラックというのもありますね。糠漬けの初期によい糠床を作るための捨て漬けとしてキャベツが最適であるともいわれています。これらのことから分かるようにキャベツには非常にたくさんの乳酸菌がいるようです。ネット上にはそれらの実践例がけっこうあります。当然ですがとぎ汁乳酸菌液や蓬(よもぎ)乳酸菌液もヨーグルト作りのよい種になります。また市販の生菌入りヨーグルトや自宅で作ったヨーグルトそれ自体を種にしてもヨーグルトはできます。生菌が生きているヨーグルトから濾し取った乳清の中には乳酸菌がいるのでこれを種にすることもできます。
なお、とぎ汁乳酸菌液やヨーグルトを種にした実践については「〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト」に、乳清を種にした実践については「〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト」にそれぞれまとめてあります。
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(B)茶・野草茶・野草・木の葉
紅茶・ハーブティー・桑の葉茶・コーヒー、ドクダミ茶、赤紫蘇茶、柏餅の葉については下のギリスさんの実験・その1、その2、その3、その後をそれぞれお読み下さい。日本茶(緑茶:深蒸し茶・煎茶)については「〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト」にまとめました。また、ふきのとう・乾燥ヨモギ・ヨモギ・茹でたウドについては下のグレープおばさん・sana&souさん・くに丸さんほかの実験の項をご覧下さい。
ローレル・ヨモギ・乾燥ヨモギ
〔2013年6月18日〕ローレル(ローリエ):(ホットマット)市販のローレル2枚と豆乳250mlとをタッパに入れてホットマット上に置きカバーをしました。約13時間できれいに固まりました。おいしい。なおローレルが入っている瓶の表示を見ると原産国:トルコとあります。トルコに生えている月桂樹に住んでいた乳酸菌なんですね。
〔2013年5月22日〕ヨモギ:(ホットマット)グレープおばさんの実験の後、私も団地の敷地内に生えているヨモギの新芽の部分を摘んできて試してみました。グレープおばさんがヨモギ約10gと豆乳1100ccでやっておられたので、私も同じくらいの比率で実験しました。ヨモギの新芽の部分2.5gをちぎってからお茶パックに入れ、これと豆乳250mlとを密閉できるタッパに入れてホットマットの上に置きその上にカバーをして様子を見ます。9時間~9時間半ほどで固まりました。なめらかできれいなできあがりです(写真左の四角い容器)。ただしお茶パックの周囲の下部には泡状の部分がありました。冷やしてから食べてみると蓬の香りと味がしますがヨモギが嫌いでなければ食べられます。味は悪くありません。
〔2013年4月19日〕(転) 乾燥ヨモギ:グレープおばさんが乾燥ヨモギを種に豆乳ヨーグルトをお作りになったのと前後して私も芽を出したばかりのヨモギを3月末に摘んできて10日余りの間室内乾燥させたものを種にして豆乳ヨーグルトを作りました(乾燥ヨモギ約1.5g、豆乳250ml。40℃・9時間)。グレープおばさんとはいろいろシンクロして同じような時期に同じようなことをやっていることがあります。昨年も塩麹を種に豆乳ヨーグルトを作ったところグレープおばさんも塩麹ヨーグルト(『エコは楽しい』)を作っていたんですね。グレープおばさんは乳酸菌液やヨーグルトだけでなく野草や自宅で採れた野菜、あるいは果実などでさまざまな酵母液(酵素液)を作る実践を長い間やっていらっしゃるので『エコは楽しい』は実は発酵情報の宝庫なんです(記事を探し出すのはけっこう大変ですが…)。
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(C)野菜・果実(果物(くだもの)・ナッツ)
フェンネル・バナナ・種抜きプルーン・乾燥レーズン・素焼きアーモンド・渋柿の皮の干物・乾燥イチジク・イチジク・煮たズッキーニ・ズッキーニの煮汁・薄切りした生姜・プチトマト・スモモ・美生柑・山椒の実・オクラの花(生)・梅シロップを作った後の取り出した梅・ビワ・ジャガイモの煮汁とジャガひとかけ・カボチャとジャガイモの煮物については下のギリスさんの実験・その後を、また銀杏の実・りんごとにんじんの搾りカス・青紫蘇・メロンのワタと種で作った液についてはグレープおばさん・sana&souさん・くに丸さんほかの実験をそれぞれご覧下さい。
なお、塩漬けした野菜(白菜漬けなど)や糠味噌に漬けた野菜、あるいはキムチには乳酸菌が住み着いていることは当たり前なのであえて実験は行っていません(漬物ヨーグルトはあまりおいしそうではありませんし…)が当然これらの漬物でもヨーグルトはできるはずです。乾燥切り干し大根にも乳酸菌がいることは確認済みですがこれを種にしたヨーグルトは漬物の匂いがするのではないかと思います。
ミカンの皮・大根・菜の花・菜種油・みかんジュース・夏みかんの果肉・甘夏の種子・ミニトマト・ビーマンのワタと種・パセリの茎・ルッコラの茎・とうもろこしのひげ・梨の芯
〔2013年2月11日〕(転) ミカンの皮(陰干し):もう大分前から私は、ミカンの皮を塩水にさらして洗ったものを水ですすぎ、水気を切ってから一週間ほど室内で陰干し乾燥させ、これを細かくしたものを飲用の乳酸菌液のボトルに入れています。こうすることによって乳酸菌液に香りと味がついてずいぶん飲みやすくなります。また、酵母も増殖するようで落ち着いていた乳酸菌液が再び発泡するようになります。
この陰干しミカンの皮を細く刻んだものを使って豆乳ヨーグルトができるかどうか試してみました。大さじ1杯(約3g)の乾燥ミカンの皮をお茶パックに入れ、豆乳250mlと一緒にヨーグルティアの容器に入れて 40℃・8時間 にセットしました。途中何回か様子を見ていましたが約7時間半で固まりました。ほんのりとミカンの香りがするおいしいヨーグルトができました。乳清を観察してみるとどうやら酵母はほとんどいないようです。大小さまざまな球菌や桿菌(短いのやら長いのやら)が見られました。
陰干ししたミカンの皮を1年以上保存したものは陳皮(ちんぴ)――「古くなった皮」という意味ですね――と呼ばれる漢方薬でこれを煎じたものは咳に効くそうです。陳皮は七色唐辛子の中にも入っていますね。陳皮に住み着いた乳酸菌が何らかの働きをしていそうです。
〔2013年2月13日〕ミカンの皮を陰干しするのは日光に当てると香りが飛んでしまうからだそうです。陳皮も陰干しして作ると聞きました。今年のミカンもそろそろ終わりです。ちょっと多めにミカンの皮の陰干しを作っておきたいので今食べているミカンがなくなったら買ってこようと思います。
最近はミカンの皮の陰干しを飲用の乳酸菌液に入れていますが飲用に用いるのは1か月半以上経った落ち着いた乳酸菌液です。これにミカンの皮を入れるとしばらくして発泡が始まります。ミカンの皮は乾燥しているため最初のうち乳酸菌液の上部に浮いています。数日経って発泡が落ち着く頃には水分を吸って底に沈みますのでそうなってから飲用するようにしています。ミカンの淡い香りとピリッとした酸味があっておいしいです。また、1か月半も経った乳酸菌液を種にした豆乳ヨーグルトはなかなか固まりませんが、ミカンの皮を入れたものだと普通の乳酸菌液と同じくらいの時間で固まります。発泡が起こるくらいだから乳酸菌も酵母も元気になるのかも知れませんね。
〔2013年4月17日〕(転) 大根:私は大根を生で食べるのが好きです。といってもそのままかじるわけではありません。大根おろしにしたりつま切りにしたりして食べるわけです。とくにつま切り大根をわさび醤油につけて食べるのが好きでしょっちゅう作っています。で、大根はイチョウ切りにしたものにあら塩をまぶしそれに乳酸菌液をスプレーしたものをジップロックに入れて冷蔵庫に保管。数日で浅漬けができます。10日くらい置いたものは旨みも出てきてけっこうおいしい。
そんな風にして毎日大根を食べているのですが、先日もつま切り大根を作りながら「これを種にして豆乳ヨーグルトができないだろうか」とふと思ったのでした。そのとき頭に浮かんだのはグレープおばさんが自宅で採れたカボチャを料理したときに後に残ったワタや種を使って乳酸菌液を作る実践をしていたことでした。ワタや種を種菌にして乳酸菌液ができるということはカボチャの内部にも発酵菌が生きているということです。それなら大根の中にも発酵菌は住んでいるだろうと私は思いました。
一昨日の午後、それを確認するために試してみました。つま切り大根約30gと豆乳250mlとをヨーグルティアにセット。40℃・9時間 でできました。しっかりと固まっています。やはり大根の内部にも乳酸菌が住んでいたのです。できたヨーグルトを冷蔵庫にしばらく置いてから食べてみました。お茶パックを使わずにそのまま入れたのでしゃきしゃきした大根の歯触りと風味がそのまま残っています。これはしょうが醤油で食べるのが一番。おいしいです。生の大根が好きな方なら大丈夫でしょう。
翌日の夕飯に大根おろしを作って食べたのですが醤油をかけてから「これでもできるだろうな」と思ってやってみることにしました。醤油をかけた大根おろし大さじ2杯と豆乳250ml。40℃・9時間 でしっかり固まりました。食べてみると醤油のアミノ酸が効いているのかけっこうおいしい。これもなかなかいけますね。
〔2013年5月2日〕菜の花のつぼみ:一週間ほど前のこと。散歩の道すがらあちこちで菜の花を見かけました。近寄ってみるとまだ咲いていないつぼみもけっこうあります。これにも乳酸菌がいるんだろうな、と思ってつぼみが集まっている部分を5本摘み取ってきました。帰ってきて水で軽く洗いお茶パックの中に入れ豆乳250mlと一緒にヨーグルティアにセットしました。40℃・9時間でできました。蓋を取ってみるとなんとなく漬物の匂いが…。白菜や大根と同じアブラナ科だからなのでしょうか。味は悪くありませんが匂いはヨーグルトとしては疑問符がつきます。
〔2013年5月2日〕菜種油:アブラナの種を絞って作る菜種油、この中にもいるのではと試してみました。半分は期待していなかったのですができました。菜種油小さじ1杯と豆乳250ml、ヨーグルティアで40℃・9時間。最初は油がちょっと浮いていて油っぽかったのでカレーライスに載せて食べました。1日置いたものには浮いた油は見当たらず固形部分がぼろぼろになっていました。食べてみるとそこそこおいしい。分離した乳清と混ぜてそのまま全部食べてしまいました。ごま油やオリーブオイル、椿油でもいけるでしょうね。お奨めはしませんが…。
〔2013年5月2日〕みかんジュース:温州みかんを搾っただけで糖分などを加えていないストレートタイプのジュースです(日本果実工業:山口県産みかんジュース)。このジュース大さじ2杯と豆乳250mlをヨーグルティアに入れて40℃・10時間でできました。甘みが薄くなっていましたがおいしいです。1日後の乳清を顕微鏡で見るとかなり沢山の乳酸菌がいました。
〔2013年5月2日〕夏みかんの果肉:酸っぱ目の夏みかんが好きなのでこの時期はけっこうたくさん食べます。今年は皮も陰干しにして乳酸菌風呂などに使おうと思っています。さてこの夏みかん2房分の果肉と豆乳250ml。ちょっと量が少ないかなと思った通り、ヨーグルティアで40℃・10時間半かかりました。4房分くらいにすればよかったかもしれません。なおお茶パックは使わずにそのまま入れました。おいしいです。1日後の乳清には乳酸菌液で作った豆乳ヨーグルトと同じくらいの乳酸菌がいました。
〔2013年5月2日〕甘夏の種子:いただきものの甘夏を食べました。この甘夏1個には種が約25粒入っていました。これをお茶パックに入れて試してみました。豆乳はいつもの通り250mlです。ヨーグルティアにセットして40℃・9時間で固まりました。味は淡泊です。
〔2013年5月22日〕ミニトマト:ミニトマト3個のヘタを取りそれぞれ半分に切ったものと豆乳250mlとを350ml入りの蓋付き容器に入れ、水を入れたヨーグルティアの容器の中に浮かべます。湯煎状態にして 37℃・9時間 できれいでなめらかなヨーグルトになりました(写真右の丸い容器)。4個にすればもう少し時間を短縮できたかも知れません。冷やしてから食べてみるとちょっぴりトマトの味と香りがあっておいしい。トマトの切り口に接している辺りには泡がありました。1日後の乳清には乳酸菌がたくさん。それに麹も見られましたが酵母の姿は観察できませんでした。
〔2013年5月22日〕ピーマンのワタと種:(ホットマット)昨日の夕食に使ったピーマンのワタと種を使って試してみました。大きめのピーマン1個分のワタと種(ヘタは取り除きました)をお茶パックに入れて、豆乳250mlと一緒に密閉できるタッパに入れてホットマット上に置きカバーをしました。大体33~34℃を維持できたと思います。この状態で約12時間。普通の乳酸菌液よりは少し時間がかかりました。ワタと種が少なかったかもしれませんがなめらかできれいなヨーグルトができました。ミニトマトと同じようにお茶パックの周囲には泡があります。冷やしたものを食べてみました。ほんのりとピーマンの香りがしますが味は悪くありません。おいしいです。なお、ピーマンの種には毒があるという説がありますがどうやらこれは俗説らしく誰も検証した人はいないそうです。栄養分をたくさん含むワタと種を果肉と一緒に調理して食べている方もいらっしゃるくらいですから大丈夫でしょう。それに、同じ種類の唐辛子は種も一緒に粉にしたり、ワタ・種をとり去らずにいろいろな料理に使うわけですからピーマンの種だけが駄目というのもおかしな話です(唐辛子のワタの部分に辛み成分のカプサイシンが一番多く含まれているとのこと)。
〔2013年6月18日〕パセリの茎:(ホットマット)
私はパセリの葉を生のまま食べますがさすがに茎や枝の部分は食べずにそのまま廃棄しています。そこでこの茎と枝を種に使ってみたらどうだろうかと考えました。1本分の茎と枝を数ミリの長さに刻んだもの(大さじ約1杯)をお茶パックに入れ、豆乳125mlと一緒にタッパに入れてホットマット上に置きその上をカバーで覆いました。約11時間できれいに固まりました。しばらく冷やした後で食べてみるとほのかにパセリの香りがしておいしいです。2日後の乳清を観察すると非常にたくさんの乳酸菌とそれなりの数の酵母がいました。わずかですが麹の姿も見えました。
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〔2013年6月18日〕ルッコラの茎:(ホットマット)ふだんは買って食べることはほとんどありませんが頂きものが手に入ったので食用にしない根元近くの茎を刻んで種にしました。一株分でかなりの量になりましたのでこれと豆乳250mlとを蓋付きの容器に入れホットマット上に置いてカバーをしました。14時間弱でほぼ固まりましたが下の方はかなり水っぽく、発生した気体のために中央部が盛り上がっていました(写真右。左は塩蔵ワカメを種にしたもの)。冷やしてから食べてみましたがあまりおいしくないですね。豆乳の量が多すぎたかも知れません。3日後の乳清の中にはたくさんの乳酸菌とわずかながら酵母と麹が観察できました。
〔2013年6月18日〕とうもろこしのひげ:(ホットマット)近くに住む妹が近所の農家が作っているとうもろこしをもってきてくれました。ゆでるために皮をむいたときに種の方までずっと伸びているひげ(めしべの花柱)が気になりました。これを種にしてみようとさっそく試してみました。とうもろこし1本分のひげのうち外部に出ていた色の濃い部分をとり去って皮の下にあった白い部分だけをお茶パックの中に入れ、豆乳125mlと一緒にタッパに入れてホットマット上に置き、カバーで覆いました。ほぼ10時間できれいに固まりました(写真右。左は梅干し豆乳ヨーグルトの乳清を種にしたもの)。ほんのりととうもろこしの匂いがします。食べてみるとけっこうおいしい。ネットで検索すると「とうもろこしのひげ茶」なんていうのも市販されているんですね。韓国発の生薬(利尿作用がある)のようです。
〔2013年9月19日〕梨の芯:梨(幸水)をもらったので早速食べてみると甘くみずみずしくてとてもおいしい。この中にも乳酸菌がいるんだろうな、と思い半個分の芯の部分を種に試してみました(豆乳250ml)。ヨーグルティアを使って38℃・9時間で固まりましたが乳清の中にヨーグルトが浮いているような感じでヨーグルト部分にはすが入っています。冷蔵庫で冷やしてから食べてみました。ヨーグルト部分は固くてスプーンですくい上げるとぽろぽろしていますがやや酸っぱくておいしい。乳清を顕微鏡で見ると非常にたくさんの乳酸菌が見られました。できあがったとぎ汁乳酸菌液と同程度の乳酸菌がいます。これは乳清としては珍しいほどの密度です。
――写真をクリックすると原寸表示します(別窓で開きます)。
半個分では多すぎたかもしれないので次は豆乳250mlに対して梨の芯4分の1個分を種にしたところ、38℃・8時間で固まりました。半個分の時に比べると乳清は少なめですがふつうの豆乳ヨーグルトよりもやはり乳清が多いようです。ヨーグルト部分はぽろぽろとはしておらずしっかりと固まっています。味の方は酸っぱ目でおいしい。半個分の時よりはやや少なめですが乳清にはやはりたくさんの乳酸菌がいました。ごくわずかですが酵母の姿も見られました。なお、この豆乳ヨーグルトの乳清を15ml・豆乳250mlでは38℃・7時間できれいで固めのヨーグルトができました(ヨーグルティア使用)。1日後の乳清はやや多めでした。
というわけで、梨(幸水)の中にはかなりたくさんの乳酸菌が住んでいるのではないかと思われるような結果になりました。水分と糖分が多いために果実の内部で既にある程度増殖していたのではないかと思います。
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(D)穀類・豆類
小麦粉の追実験、および煎餅・とら豆・小豆については下のギリスさんの実験・その後をご覧下さい。炊いたごはん・茹でた空豆・甘く煮た黒豆についてはグレープおばさん・sana&souさん・くに丸さんほかの実験をお読み下さい。玄米・白米・米粉・米ぬかについては「〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト」に、とぎ汁については「〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト」にそれぞれまとめてありますのでそちらをお読み下さい。小豆については『放知技』の「様々なもので豆乳ヨーグルトができる」スレッドの#17 で sana&souさんも生の小豆に豆乳とにがりを入れて作った種菌で固めのヨーグルトができたことをご報告なさっています。
〔2013年6月5日 追記〕米麹や麦麹・豆麹には麹菌(コウジカビ)だけでなく乳酸菌や酵母菌も共生している(麹菌の数が圧倒的に多いですが)のでこれらを種にしてもヨーグルトができます。したがって米麹に塩と水を加えて作られる塩麹や醤油と米麹で作る醤油麹でもヨーグルトができます。また米麹や麦麹あるいは豆麹を原料にして作られる食品(味噌や醤油、どぶろくなど)の場合、最終段階でアルコール殺菌などをしていないものの中にも乳酸菌や酵母菌は生きていますからこれらもヨーグルト作りの種になります(アルコール殺菌してもなお生き残る乳酸菌はいるようです)。
水に浸した小豆・そうめん・干し蕎麦・小麦粉
〔2013年5月2日〕水に浸した小豆:私は小豆ごはんが好きなのでけっこう頻繁に 18~24時間水に浸した小豆を白米と一緒に炊きます。この水に浸した小豆を使って私もやってみました。水を吸ってふくれた小豆大さじ2杯と豆乳250mlをヨーグルティアに入れて40℃・9時間でできました。ほんのりと小豆の味がしておいしい。種に使った小豆は翌日白米を炊くときに一緒に入れて再利用しました。
〔2013年5月14日〕グレープおばさんが大豆を丸一日浸けた水(大豆リジュベラック)で乳酸菌液が作れることを実践でお示しになり、この大豆乳酸菌液を種にして発芽大豆豆乳ヨーグルトができたことを記事で書いておられます(「発芽大豆で豆乳ヨーグルト・・・2」)。この結果は大豆の中にも乳酸菌が生きていることを示しています。ですから大豆あるいはその浸け汁(リジュベラック)を種にしても豆乳ヨーグルトができるはずです。
〔2013年3月5日〕(転) そうめん:私は若い頃から蕎麦は大好きでしたがうどんやそうめん、冷や麦といったたぐいの麺類はあまり好きではありません。50代を過ぎた辺りからうどんはおいしいものだと思うようになりましたがそれでもそうめんや冷や麦はすすんで食べたいとは思いません。ですからうどんや蕎麦は自分で購入して日常的に食べていますがそうめんや冷や麦はたとえ乾麺(乾燥麺)をもらっても調理して食べようとは思わないのです。もらったそうめんや冷や麦を捨てるのはもったいないので以前はそれでも食べていました。最近はそれを 5ミリくらいの長さに小さく折ってスズメの餌として与えています(普段は古くなった玄米や小鳥の餌をやっています)。
そんなわけで先日も頂き物のそうめんを 5ミリほどに折る作業をしていたのですが折ったそうめんを見ているうちに「そうめんの原料は小麦粉だからこれを種にして豆乳ヨーグルトができるのではないか」という考えがふと頭に浮かびました。思い立ったら即実行するのが私の信条ですからさっそく試してみることにしました。
細かく折ったそうめん*1大さじ1杯(約10g)をお茶パックに入れたものと豆乳250mlとをヨーグルティアの容器に入れ 40℃・7時間 にセットして様子を見ました。大さじ1杯では少なすぎるような気もしましたがやはり7時間では固まらず1時間ずつ2回延長して9時間で固まりました。冷蔵庫でしばらく冷やして食べてみたところとてもおいしい。やや酸っぱ目。しかもしっかりと固まっていてクリーミィです。これはお奨めです。
できたヨーグルトから取り出したそうめん入りのお茶パックの表面に付いたヨーグルトを流水で洗い流して軽く絞ったものを種にしてもう一度ヨーグルトを作ってみました。今度は4面ロックで密封できるタッパ(0.35リットル)に豆乳250mlと一緒に入れてホットマットの上(+カバー)に置いたところ約11時間で固まりました。きれいに固まっていておいしさも変わりませんがクリーミィさは減ってしまったようです。
〔2013年3月6日〕(転) 干し蕎麦:そうめんでできるのなら干し蕎麦でもできるはずです。いつもゆでて食べている干し蕎麦*240本くらいをそうめんと同じように 5ミリほどの長さに折って(大体大さじ2杯くらいになりました――重さは約18g)お茶パックに入れ、豆乳250mlと一緒にヨーグルティアに入れて 40℃・7時間 にセットしました。量をそうめんの2倍にしたのでたぶんこれでいけるだろうと思いましたが予想通りしっかりと固まったヨーグルトになりました。冷蔵庫で冷やしたあと食べてみるとこちらもやや酸っぱ目でおいしい。これもなかなかいけます。ただしそうめんで作ったヨーグルトのようなクリーミィさはあまり感じません――食べた後の残り半分を冷蔵庫に入れておいて1日後に食べました。少しばかりクリーミィになっていておいしい。小麦粉系で作るヨーグルトは意外にいいかもしれません。
干し蕎麦についてもできたヨーグルトから取り出した干し蕎麦入りのお茶パックを流水で洗ってから水を切りそうめんの時と同じように4面ロックのタッパに豆乳250mlと一緒に入れてホットマットの上に置きました。干し蕎麦の量が多かったためでしょう、こちらは約9時間で固まりました。きれいでおいしいヨーグルトです。クリーミィさはほとんどなし。
クリーミィになるのはなぜ?
そうめんを種にしたヨーグルトはクリーミィです。このクリーミィさは乳酸菌液や乳清、玄米・白米・米ぬか・日本茶…などを種にして作ったヨーグルトにはないものです。干し蕎麦の場合はクリーミィさはあまりありませんので小麦粉由来だとは言い切れません。そうめんは製造時に食用植物油を塗ってから引き延ばすと聞いたことがあります。もしかするとこの食用油がクリーミィさに関与しているのかもしれません。
〔2013年3月7日 追記〕(転) 米粉と豆乳でもヨーグルトができた(〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト)ので小麦粉と豆乳でもきっといけますね。あいにくわたしのところには小麦粉がないので試すことができませんが…。
〔2013年3月25日〕(転) 小麦粉:好奇心には勝てず小麦粉*を買ってきました。米粉と同じように、小麦粉小さじ1杯(約6g)をお茶パックに入れ、豆乳250mlといっしょにヨーグルティアにセット。40℃・8時間 でできるかどうか。結果的には8時間半で固まりました。米粉よりも少し時間がかかりましたがきれいでなめらか、おいしいヨーグルトができました。クリーミィさはあまりありません。そうめんとはそこが違いますが味は似ています。米粉ヨーグルトよりはおいしいと思います。
なお小麦粉についてはギリスさんが生の小麦粉と焼いた小麦粉の両方について追実験されています(ギリスさんの実験・その4)。
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(E)香辛料
唐辛子についてはギリスさんの実験・その2をご覧下さい。
チューブ入り加工わさび・すりごま・レッドペッパー・唐辛子・ブラックペッパー
〔2013年6月18日〕チューブ入り加工わさび:(ホットマット)安価な加工わさび(SB「本わさび」)。日頃使っているこれを種にしてみました。2cmくらいをチューブからしぼり出して豆乳125mlと一緒に蓋付きのタッパに入れ、ホットマット(+カバー)で13時間。きれいでなめらかなヨーグルトになりました(写真)。辛みはほとんどなく固めのおいしいヨーグルトです。2日後の乳清には2~8連鎖の乳酸菌がそれなりの数いました。酵母や麹の姿は見られませんでした。
〔2013年5月2日〕すりごま:カボチャの種や菜種、甘夏の種にも乳酸菌がいるということが分かったのでごまにも当然いるだろうということで、市販のすりごまを使ってみました。すりごま大さじ1杯と豆乳250mlとをヨーグルティアにセットして40℃・9時間でできました。おいしいです。すりごまの量を2倍にするといいかもしれません。煎りごまについては試していませんがもしかするとすりつぶせばいけるかもしれないですね。
〔2013年1月15日〕(転) レッドペッパー:(ホットマット)ギリスさんの「唐辛子・豆乳ヨーグルト」の実験報告を拝見して、台所にあるレッドペッパー(一味唐辛子=赤唐辛子の粉末)を種にして私も挑戦してみました。ふたのある小さな容器に豆乳15mlとレッドペッパー少々とを入れてホットマット上に置きその上をカバーで覆います。約13時間できれいに固まりました。食べてみると辛みのあるおいしいヨーグルトです。野菜サラダに使ったりパンに塗ったりするといいかもしれません。七味唐辛子を種にしてもたぶん豆乳ヨーグルトができるでしょうね。一味に比べると辛みが少ないのでむしろいいかも。
〔2013年3月11日〕(転) 唐辛子:台所の戸棚の奥に庄内産の唐辛子があったので私も試してみました。中くらいのものを1本、4つにちぎって種も一緒にお茶パックに入れ、それと豆乳250mlとをヨーグルティアの容器に入れて 40℃・9時間 にセットしました。8時間半ほどで固まったので冷蔵庫で冷やしてから一口食べてみるとやや辛めでしたがおいしい。ちょうどお昼にカレーそばを作ったのでその上に載せてみました。辛みも気にならずまろやかで美味。たまにはこういうカレーそばもいいかもしれません。温野菜サラダにも合いそうです。
〔2013年3月13日〕(転) ブラックペッパー:普段使っているブラックペッパー(粗挽き黒こしょう)でもできるかもしれないと試してみました。豆乳250mlとブラックペッパー小さじ1杯とをヨーグルティアの容器に入れて 40℃・9時間 にセットしました。9時間後にやや固まりかけてさらに20分ほどで固まりました。いつものように冷やしてから食べてみました。それなりの辛さがありましたが味は悪くありません。そのままで半量を食べてしまいました。
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(F)糖・蜂蜜・シロップ・ジャム
生姜ハチミツについてはギリスさんの実験・その3を、ゆずハチミツ・梅シロップについてはギリスさんの実験・その4を、イチジクジャムについてはギリスさんの実験・その後をそれぞれご覧下さい。
ブルーベリーソース・蜂蜜・加工黒糖・しょうがシロップ
〔2013年5月22日〕ブルーベリーソース:ふだんは乳酸菌液や玄米を種にして作った豆乳ヨーグルトを食べるときに入れているブルーベリーソース(ワーカーズ・コレクティブ 凡)ですがギリスさんのイチジクジャムの実験を聞いて試してみることにしました。ブルーベリーソース大さじ1杯と豆乳250mlとを蓋付きの容器に入れてヨーグルティアで湯煎します。37℃・7時間 できれいでなめらかなものができました。食べてみると甘みが大分消えていますがおいしいです。でも、できあがったヨーグルトに後から入れる方がずっとおいしいですね。ジャム系は種にするよりもトッピングとして使うのがよいということでしょう。しかし熱を加えて作るジャムやソースの中でも乳酸菌はしっかりと生き残っていることが分かっただけでも私は大満足です。
〔2013年1月1日〕(転) 蜂蜜:ギリスさんのコメントに対するご返事の中で私は「黒糖や粗糖には乳酸菌や酵母が生きています。もしかしてハチミツの中にもいるのでは? 「ハチミツ+豆乳」はどうだろう」とも書きました。そしてすぐに「蜂蜜+豆乳」で試してみたのでした。この実験は実は「深蒸し茶+豆乳」の実験よりも先に行なったものです。
ただし、蜂蜜の分量については見当もつかないので少し多いかなと思ったのですが、蜂蜜小さじ2杯(10ml)・豆乳250ml、40℃・8時間(ヨーグルティア使用)という設定でやってみました。翌朝期待しながら取り出してみるとちゃんと固まっていました。糖分のせいでしょうか、表面はピカピカしています。数時間冷蔵庫に入れたあとで食べてみると蜂蜜が多すぎたのでしょう、甘みが強くてそれ以外の味がよく分かりません。
しばらく常温で放置して発酵菌が糖分を消費するのを待つことにしました(タッパに移し変え表面をラップで覆いました)。2日後、ヨーグルトとラップの間に気体がたまっていて乳清がかなり出てきており見た目はおぼろ豆腐のようになっていました。食べてみると甘みがかなり薄れて酸味とピリピリした舌触りを感じました。常温で放置している間に乳酸が増えたこと、そして酵母の増殖によって二酸化炭素が発生し乳清の中に炭酸が溶け込んでいることがその原因だと思われます。
というわけで、蜂蜜小さじ1杯(5ml)・豆乳250ml、40℃・10時間(ヨーグルティア使用)くらいの設定にするのがよいかも知れません。いずれまた試してみようと思います。
〔2013年1月6日〕(転) 加工黒糖:私が乳酸菌培養に使用しているのは主として加工黒糖*3です。これについては 2011年9月末にその中に乳酸菌が生息していることを確認しました。また、手元にある黒糖*4や粗糖*5、白糖*6についても昨年の 8月末に調べた結果、白糖以外の黒糖や粗糖には乳酸菌がいることを確認しています。それ以外にも使用中のしょうがシロップでも乳酸菌の存在を確認しました。
*3 加工黒糖:上野砂糖『焚黒糖』(旧商品名『黒砂糖』)
*4 黒糖:日新製糖『粉末黒砂糖』
*5 粗糖:青い海『素精糖』(生活クラブ提携品)
*6 白糖:三井製糖『上白糖』
そこで今度は加工黒糖でもできるかどうかを試してみました。結果は成功です。加工黒糖小さじ1杯(5ml)・豆乳250ml、40℃・10時間(ヨーグルティア使用)でしっかりと固まったきれいなヨーグルトができました。冷蔵庫に数時間入れた後に食べてみましたが軽い甘みが残っており、味はまあまあといったところ。日本茶ヨーグルトのような風味はないので強いて作って食べる必要はないかもしれません。ちょっと甘いのが欲しいなら蜂蜜ヨーグルトの方がおいしいと思いました。
加工黒糖でもできるわけですから、たぶん「黒糖+豆乳」「粗糖+豆乳」あるいは「しょうがシロップ+豆乳」でもいけるでしょう。豆乳には乳酸菌を増殖させる何かが含まれている可能性があります。
〔2013年1月8日〕(転) しょうがシロップ:しょうがシロップでも試してみました。大さじ1杯(15ml)のしょうがシロップ*7と250mlの豆乳とを容器に入れて、ヨーグルティアで 40℃・10時間。何時間で固まったかは不明ですが朝にはしっかりときれいに固まったヨーグルトができていました。いつものように冷蔵庫に数時間保管してから食べました。わずかにしょうがの味と辛みがあり、甘みも少し残っていました。加工黒糖のヨーグルトよりはずっとおいしいと思います。
なお、このしょうがシロップには粗糖が使われていますのでその中にいた乳酸菌や酵母も含まれている可能性があります。
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(G)その他
酒粕・梅酢+酒粕についてはギリスさんの実験・その4を、干し椎茸についてはギリスさんの実験・その3を、梅干し・乾燥ワカメについてはギリスさんの実験・その後をご覧下さい。また、えのきだけについてはグレープおばさん・sana&souさん・くに丸さんほかの実験をお読み下さい。
塩蔵ワカメ・梅干し
〔2013年6月18日〕塩蔵ワカメ:湯通ししたあと塩を振って長期保存できるようにしてある生ワカメです。食べるときは水に浸けて塩抜きをします。この塩抜きしたワカメを刻んだもの大さじ1.5杯くらいと豆乳250mlとを蓋付きの容器に入れてヨーグルティアの中で湯煎状態にします。37℃・9時間でやや柔らか目のものができました(写真左。右はルッコラの茎を種にしたもの)。ワカメがふやけていてあまりおいしくありませんでした。塩抜きせずにそのまま使った方がよかったかもしれません。半分ほど残して冷蔵庫に保管。7日後の乳清にはたくさんの乳酸菌と酵母(短桿形のものと楕円形のものが多い)がいます。楕円形の酵母の中には出芽状態のものが多く見られました。麹も少しですがいました。
〔2013年5月14日〕梅干し:ギリスさんのお応え(2013/05/07)で梅干しにも乳酸菌がいることが分かったので私がふだん食べている梅干し*でもできるかどうか追実験しました。梅干し1個をほぐした梅肉と種とを一緒にして350ml入りの容器に入れこれに豆乳250mlを加えます。容器に蓋をしてから水を300ml程度入れたヨーグルティアの容器の中に浮かべます。この状態で 37℃・7時間にセット(湯煎状態です)。7時間では固まらずさらに1時間延長して約8時間で固まりました。梅肉も一緒に混ぜて食べましたがギリスさんのおっしゃる通りおいしい。しょっぱさはほとんど感じられません。1日後の乳清を顕微鏡で見るとたくさんの球菌がいます。2~8連鎖のものが多いです。わずかながら桿状の酵母も見られました。もしかすると麹もいるかなと予想していましたが期待通り数種類の麹がいました。梅干しヨーグルトのおいしさの秘密は麹かもしれませんね。乳清の味は梅酢を薄くしたような感じでこれもおいしい。写真左はこの乳清を種にして作った豆乳ヨーグルトです(右はトウモロコシのひげを種にしたもの)。
梅干し・豆乳ヨーグルト、思いがけない組合せですが癖になるおいしさです。ネット上には梅酢を種にした豆乳ヨーグルトの記事が散見されますがこれもやってみる価値ありかもしれません。私は梅酢漬けの刻み紅しょうがを購入して食べています。この漬け汁はかなりしょっぱいですが顕微鏡で見ると数種類の球菌とかなりたくさんの酵母(楕円形・出芽状態のものもいます)が見られました。
*(有)王隠堂農園:梅ぼし(生活クラブ提携品。梅:奈良産、紫蘇:和歌山産、塩:沖縄産真塩(ましお))
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ギリスさんの実験
ギリスさんの実験・その1 (転)
『放知技』「米と豆乳でつくる豆乳ヨーグルト」スレッド#34からの引用
34:ギリス :2012/12/24 (Mon) 22:23:59
シカゴ・ブルースさま
お言葉にそそられて、お茶パックに材料をいれて豆乳ヨーグルトを作ってみました。(材料と豆乳のみ使用)
紅茶2種類(アールグレイ、フレーバーティー)、ハーブティー、桑の葉茶、コーヒー(コナのフレーバー)でそれぞれの風味を持ったヨーグルトができました。(室温放置、4~6日)
紅茶やコーヒーのヨーグルトはやや苦いのですが、加糖すると食べれる味となりました。桑の葉茶はそのままでいい感じでした。
顕微鏡下では、それぞれ違った顔の菌が見えましたが酵母が見えませんでした。紅茶、ハーブティー、コーヒーの製造過程で取り除かれてしまったのかもしれませんね。この点でもお米を使ったヨーグルトの方が優れているのではと思います。
そこで(笑)、お米とパックに入れた紅茶でヨーグルトを作ってみているところです。(紅茶風味やコーヒー風味は、メープルシロップを入れてさらに置いておくと甘党的にはイケルのです。)
どうなるでしょうか?また、今度は唐辛子でも作ってみようかと思っています。辛みヨーグルトができるといいな。
ギリスさんの実験・その2 (転)
『放知技』「米と豆乳でつくる豆乳ヨーグルト」スレッド#60からの引用
60:ギリス :2013/01/05 (Sat) 23:55:09
皆さんこんにちは。
米ぬか・豆乳ヨーグルトもできちゃったんですね。楽しいですね。
自分は、紅茶・玄米・豆乳ヨーグルトを作ってみたのですが、紅茶の香りはするものの玄米ナシの紅茶・豆乳ヨーグルトの方が味はいいなあという結果になりました。
唐辛子・豆乳ヨーグルトは、から~~いチリソースもどきになり、さっそく温サラダ(単に野菜を水煮しただけ)につけていただきましたところ、ニンジンと相性がよかったりしました。で、パスタにオリーブオイルといっしょにからめたり、メープルシロップで甘辛チリソースにしてフランスパンにちょっとつけたりして美味しくいただいています。白いチリソースですけど(辛いもの好きです 笑)ドクダミ茶・豆乳ヨーグルトは、意外とあっさり味でした。数日おくと草のえぐみがでてきましたが。
どれもできてしばらくは、顕微鏡で酵母が見えないのですが、できたものを混ぜたり、豆乳を加えたりしているうちに酵母が出現してきます。数少ない酵母が増えてくる環境が整ったり、空気中から飛び込んできたり??こうなるとエステル(酸とアルコールからできちゃうので)臭が変ものになる前にいただく方がいいかなと思います。ですが、熱をかければとんでしまうので、パン作りの材料にしたり、浸していた玄米ごと水を足して炊いてしまい酢飯にしたりしています。(エステル臭は無くなります)
いろいろな食品プラス豆乳でヨーグルトを作れるのですね。蓬茶は試していないけれど、きっと作れるでしょうね。問題は味ですけれど・・。お米の代用品はイロイロでてきました。では、豆乳の代用品は?なんて考えています。大豆もお米も手に入りにくくなったら?想定です。まあ、発酵液を水代わりに飲むのもいいかもですけれど。(こんなあがきをシュミレートしているのは、今できることで、後ほど誰かの役に立つかもしれないから・・?)
こんどは、レモンユーカリ・豆乳ヨーグルトを作ってみようかと考え中です。これは食用ではなくて、体に塗るクリームのつもりです。レモンユーカリの香りがいいのです。ですが、掃除用にユーカリの発酵液を作ったときに発酵に手間取り、PHも4.0くらいまでしか下がらなかったのでちょっと手強いかもしれません。今年もしぶとくでヨロシク。(笑)
ギリスさんの実験・その3 (転)
『放知技』「米と豆乳でつくる豆乳ヨーグルト」スレッド#73からの引用
73:ギリス :2013/02/01 (Fri)
みなさん、こんにちは。
赤紫蘇茶、干し椎茸・・まあ、いわゆる乾物と豆乳で、豆乳ヨーグルトできました。これらは、塩で味を整えて、水分を絞ってチーズみたいにして食す予定です。(まだ時間とれなくてチーズまでいってませんが・・)
生姜はちみつ・豆乳ヨーグルトは、自分好みでした。
酒かすを入手しまして、(さる神社の門前にて。その近くのお酒の神様のところにもお邪魔しました)酒かす・豆乳ヨーグルトできあがり。おちょこ一杯の甘酒には、コップ一杯の野菜ジュースほどの酵素が含まれているそうで、もしかして酒かすヨーグルトにも酵素入ってないかなと期待。でも、味がちょいと濃くてつらい。で、発酵途中の米研ぎ汁・豆乳ヨーグルトに酒かすを入れたところ、発酵は速いし、味もちぃ~と酸っぱくていい感じでした。お茶パックに入れた酒かすは回収して、パンを焼く時に入れました。(笑)多分再利用できるんだろうけれど、酒かすまだたっぷりあるので。
豆乳の代わりになるものは、まだみつかりません。ココナッツミルクは脂肪分が多いのか、薄めてみ
たけれど、今のところうまくいってません。ココナッツジュースは細菌培養に使われるほどの素材ら
しいんですが、天然状態では無菌的。そのココナッツジュースを囲んでいた実を処理してできている
ココナッツミルクは、細菌防御のナニカを含んでいるのかも???増粘剤って何?
ギリスさんの実験・その4 (転)
『放知技』「様々なもので豆乳ヨーグルトができる」スレッド#5からの引用
5:ギリス :2013/04/13 (Sat)
シカゴ・ブルースさん へ
こんにちは。以下ご報告します。
ゆず蜂蜜・豆乳ヨーグルト 酸っぱくて甘い。デザートにばっちりです。PH4そりゃ酸っぱいよね。レモン蜂蜜でもできそうですね。試してませんが。
梅シロップ・豆乳ヨーグルト 昨年作った梅シロップ。ほのかに甘く酸っぱさひかえめ。PH5。飲むヨーグルトに近かった。
梅酢・酒かす・豆乳ヨーグルト 梅酢(梅干を作る時にでてくる)がしょっぱいので、塩味ヨーグルトです。PH5。ジャガイモにつけて食。
小麦(生)・豆乳ヨーグルト できたてが酸っぱくて美味しいなめらか。しかし、自分は室温放置で作るので、やはり生は腹にきそうな予感。シカゴさんは40℃加温してらっしゃるので問題なしだろうけれど。と考えて気づいた。小麦ってホワイトルーの材料だ。で、次に焼き小麦粉登場。
小麦(焼)・豆乳ヨーグルト しまった!なんかブラウンルーっぽい。ま、ちゃんとなめらかヨーグルトでした。
まだ暑くないので、室温放置で作っていますが、そのうち冷蔵庫内で作るかもしれません。小麦はヨ
ーグルティアがいいのだろうなあと思いますが、一回に何種類も作れないということもあり、いまだ
放置発酵に頼っています(笑)
今回はゆず蜂蜜がパンチがきいていて美味しかったです。さすが、柑橘系。次回はイチジクジャムを
考えています。(なんとなく買ってしまった)きっとレモン蜂蜜も美味しいよねえ。レモンの産地が
はっきりアメさんでなければ作るのに。。
ギリスさんの実験・その後
〔2013年5月2日〕『放知技』の「様々なもので豆乳ヨーグルトができる」スレッドの#14(2013/04/22)でイチジクジャム、#20(2013/04/24)で柏餅の柏葉、フェンネルを使ってそれぞれ豆乳ヨーグルトができたという報告をなさっています。
〔2013年5月3日〕「様々なもので豆乳ヨーグルトができる」スレッドの#27(2013/04/30)で種抜きプルーン、乾燥レーズン、素焼きアーモンドを種にした豆乳ヨーグルトができたというご報告。そして、#29(2013/05/03)で梅干、渋柿の皮の干物、お煎餅、バナナ、黒糖のご報告がありました。
〔2013年5月14日〕#35(2013/05/09)で乾燥ワカメ・とら豆のご報告がありました。なお、グレープおばさんが#33(2013/05/07)で「昨年、乾燥昆布で乳酸菌を作りました」とおっしゃっているので乾燥昆布を種にしても豆乳ヨーグルトができると思われます。
〔2013年5月22日〕#45(2013/05/20)で乾燥イチジク・小豆を使って豆乳ヨーグルトができたというご報告がありました。
――〔2015年10月3日 追記〕『Sumi Non Dairy Cafe Time』(sumi0232さん)というブログに生のイチジク(無花果)を種にして作った豆乳ヨーグルトについての記事が載っています(無農薬いちじくで 豆乳がヨーグルトに。発酵って面白い)。
〔2013年7月15日〕#64(2013/06/21)で煮たズッキーニ・ズッキーニの煮汁・プチトマト・山椒の実を種にした豆乳ヨーグルトの実験、#65(2013/06/24)ではスモモ・美生柑を使った実験、そして、#68(2013/06/24)ではビワ・ジャガイモの煮汁とジャガひとかけを使っての実験についてそれぞれご報告がありました。記事に取り上げるのが遅れて申し訳ありません。
〔2013年9月27日〕#98(2013/09/25)でオクラの花(生)・梅シロップを作った後の取り出した梅・カボチャとジャガイモの煮物を種にした豆乳ヨーグルトについてご報告がありました。また、生姜の発酵液+梅シロップや山椒の実の発酵液+梅シロップで作った豆乳ヨーグルトについても風味のある飲むヨーグルトになるとおっしゃっています。
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グレープおばさん・sana&souさん・くに丸さんほかの実験
〔2013年4月19日〕(転) 『放知技』の「米と豆乳でつくる豆乳ヨーグルト」でグレープおばさんが今年採れたふきのとうを種にした豆乳ヨーグルトと、昨年作った乾燥ヨモギを種にした牛乳ヨーグルトとについてコメントをなさいました。残念ながら「米と豆乳でつくる豆乳ヨーグルト」スレッドはその後消えてしまったので今は読めません*。しかしグレープおばさんがその件について私のブログにコメントを寄せて下さいました。グレープおばさんの実験についてはご自身のブログ『エコは楽しい』に写真付きの記事がありますので詳細はそちらをお読み下さい。
「豆乳+フキノトウ=何が出来る???」他
「牛乳+乾燥ヨモギ=何ができると思います???」
* グーグルに「米と豆乳でつくる豆乳ヨーグルト」スレッドの2013年4月13日 06:25:35 時点のキャッシュが残っていたので当ブログのアップロードエリアにサルベージしておきました。
〔2013年5月14日〕sana&souさんから殻から出した銀杏の実を種にして豆乳ヨーグルトができたというご報告がありました――『放知技』「様々なもので豆乳ヨーグルトができる」スレッド #37(2013/05/09)。
〔2013年5月22日〕グレープおばさんが摘んできたヨモギを種にしたヨーグルトの記事をご自身のブログに書いていらっしゃいます。
「豆乳+ヨモギ=? 牛乳+ヨモギ=?」
〔2013年6月18日〕当記事のコメント欄に茹でた空豆を種にして豆乳ヨーグルトができたというコメントをくに丸さんが寄せて下さいました。(「変わり種」以降のコメントを参照)。塩茹でをした空豆の中でも乳酸菌は生き残るんですね。なお、くに丸さんは乳酸菌の気配を匂いでかぎ取ることができるようです。これはすごい。
〔2013年7月15日〕ご報告が遅れましたが、くに丸さんから追加実験の結果についてコメントを頂いています(#697)。甘く煮た黒豆・茹でたウド・えのきだけそれぞれを種にして豆乳ヨーグルトができたそうです。また、なんと炊いたごはんでもできたとのこと。すごいですね。また、『放知技』の#66(2013/07/01)コメントでjigowattsさんがりんごとにんじんの搾りカスで豆乳ヨーグルトを作り、そのヨーグルトを種にして乳酸菌液をお作りになったというご報告をなさっています。
〔2013年9月6日〕『放知技』の#89コメント(2013/09/04)でひなたぼっ子さんがメロンのワタと種で作った液を種にしたおいしいデザートタイプの豆乳ヨーグルトのことをご報告なさっています。
〔2013年9月7日〕ひなたぼっ子さんから青紫蘇を種にした豆乳ヨーグルトについて追加のご報告がありました(『放知技』コメント#94)。
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〔2011年7月8日 メモ〕(1)ヨーグルティアについて
ヨーグルティアはいろいろあるヨーグルトメーカーの中でも使い勝手のよいすぐれものだと私は思います。容器の内容積が 1200cc あるので 1000ml の豆乳 1パック分と種菌液とを入れてもまだ余裕があります。電子レンジでの殺菌処理もできますし、内容器が2個付いているのも便利です。25~65℃(1℃きざみ)の範囲で温度が設定できるためヨーグルトだけでなく甘酒作りやその他いろいろな用途に使えます。タイマー設定時間が 1~48時間と広いのも魅力です。大学の研究室で簡易恒温槽として使うところもあるというのも頷ける話です。
9180円(税込み)とちょっと高いのが難点ですが楽天などで探すと税込み・送料別で 5800~6300円くらいで買えます(送料込だと 6400円くらいから)。なおふつうの「ヨーグルティア」と「ヨーグルティア スタートセット」はまったく同じものです。色は白・青・ピンクの三色から選べます。
(2)ふくれん 成分無調整豆乳
私は豆乳ヨーグルト作りに癖のないふくれんの「成分無調整豆乳」を使っています。原料は九州産の「ふくゆたか」という大豆です。通販で購入すると少々高いですが、スーパーなどで購入すればそれほどでもありません。東京・神奈川・埼玉・千葉なら『オーケーストア』がお薦め。1000mlのパック1本が200円以下(税込み)で買えます。とはいえ私が住む近くには『オーケーストア』はありませんので、通販の中では比較的安価な Amazonの『オーナインショップ』で2箱(1リットル×6本×2箱=12本で2,590円)まとめて購入しています。北海道・沖縄・離島以外は送料無料なので1本あたり216円(2015年7月現在)ということになります。
securitytokyoさんの関連ツイート 2012年01月27日(金)
〔注記〕 米のとぎ汁や米ぬか水等を利用した米乳酸菌の培養に関する基本的な事項や知っておくべき大切な情報は <乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕> に載せてあります。まだお読みでない場合は一通り目を通しておかれることをお勧めします。また、その記事には 乳酸菌液の利用・活用・効能 や 関連記事へのリンク集 も載せてあります。
なお、日々の実践を通して新たに分かったことや新しい知見、あるいは誤っていた記述など、<乳酸菌を培養する(1)>の内容は頻繁に更新・追加されていますのでときどき目を通して頂ければ幸いです。
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