当記事では、その後米ぬかを使った乳酸菌培養を繰り返し実践した結果分かったことを踏まえて米ぬか培養液による乳酸菌培養の基本的な方法(米ぬか発酵液の作り方)を簡潔にまとめます。また、米のとぎ汁や米ぬか水を利用して乳酸菌を拡大培養する方法についてもできるだけ簡単に分かりやすくまとめてみようと思います。前記事と同様、新たに分かったことは随時追記していく予定です。
なお当記事には乳酸菌培養に関する基本的な事項は書かれておりません。米乳酸菌に関する基本的な知識や注意点等については上記「〔基礎編〕 米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)」をご覧下さるようお願い致します。
〔注記〕とぎ汁培養液や米ぬか培養液を使って十分な乳酸菌を増殖させた液のことを私は発酵乳酸菌液(発酵乳酸菌水)と呼びますが記事の中ではこれを単に乳酸菌液と表記しています。
なお塩や糖の分量について以下の文中ではグラム表記の他に「小さじ~杯強」「大さじ~杯強」という表記を使っています。塩や糖の比重は水よりも小さいので「小さじ1杯強」「大さじ1杯強」でそれぞれ約5g・約15gになります。つまり「強」はやや山になる程度の量を表しています。
米ぬかや米粉(片栗粉)の分量についても「小さじ」・「大さじ」表記を使いますがこれらについてはすりきりを目安にして下さい。
米ぬかや米粉を使って作る豆乳ヨーグルトについては「〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト」をご覧下さい。
この記事の目次
米ぬか培養液を利用して乳酸菌を培養する(米ぬか乳酸菌液のレシピ)
米ぬか培養液は基本的にはとぎ汁培養液(米の一番とぎ汁+あら塩+糖)と同じですが、米ぬかには米デンプンがほとんど含まれていないのでデンプンとして米粉(上新粉)を補う必要があります(上新粉が理想ですがなければ新粉や小麦粉あるいは片栗粉でもかまいません)。したがって米ぬか培養液の成分は 米ぬか+米粉+水+あら塩+糖(黒糖・粗糖・白糖・てんさい糖など) ということになります。ただし実際の培養ではとぎ汁培養液のときと同じように、最初は砂糖を入れず、2日後あたりに追加投入します。また、あら塩(海水塩・天日塩)はできればにがり成分(塩化マグネシウム・塩化カリウム)をたくさん含んでいるものをお勧めします。
――海水に近いミネラル組成の塩を使うと乳酸菌の増殖率が高くなることが知られています。
米ぬかを使った乳酸菌培養の基本(米ぬか発酵液の作り方)
米ぬかを利用した乳酸菌培養では、水1リットル(1000ml)あたり米ぬか約9グラム(大さじすりきり2杯)、米粉(新粉・小麦粉・片栗粉など)約5グラム(小さじすりきり2杯弱――すりきり1杯で約3グラム)とあら塩約10グラム(小さじ1杯強×2)とを最初に入れ、これを培養液とします。以後は米のとぎ汁を使った培養液の場合とまったく同じです。最初の増殖が一段落する2~3日後に1リットルあたり約30グラム(大さじ1杯強×2)の糖(黒糖・粗糖・白糖など)*を加えて、さらに増殖させます。糖を添加してから2、3日で飲用したり、スプレーしたりするのに十分な状態(pH4くらい)になり、その後2、3日で乳酸菌が十分に増殖した発酵乳酸菌液(発酵乳酸菌水)ができ上がります(pH3.5程度:気温が高いと早くできますが、逆に気温が低いと一週間以上かかることもあります。寒いときはホットマットの上や部屋の中でも比較的気温の高い場所に置いたりするとよいでしょう)。
* 加えるあら塩や砂糖の分量は半分程度でも大丈夫です。また、農業や園芸用に発酵液を大量に作りたい場合は黒糖や白糖の代わりに安価な精糖蜜(廃糖蜜・黒糖蜜)を使うのがよいと思います。
なお、「水1リットルあたり米ぬか約9グラム(大さじすりきり2杯)」というのは自家精米した白米とぎ汁2合分にほぼ相当しますが「水1リットル(1000ml)あたり米粉(新粉・小麦粉・片栗粉など)約5グラム(小さじすりきり2杯弱)」というのは普通の米のとぎ汁に含まれるデンプンに比べるとやや多めかも知れません。ですから米粉の量は心持ち少なめにしても大丈夫だと思います。
米ぬか培養液はとぎ汁培養液にくらべて軽い成分がかなりたくさん含まれており、発酵に伴う二酸化炭素(炭酸ガス)の小泡と一緒にこれらが浮いてきてボトルの口に集まってきます。そのままにしておくと腐敗する可能性があると指摘する方もいますのでできるだけ頻繁にボトルを振って攪拌するようにして下さい――栄養分と乳酸菌との接触する機会を増やす効果もあります。ちなみに私は普通のとぎ汁培養液と同じに1日1回程度攪拌するだけですがこれまでに心配するような事態になったことはありません。なお黒糖を入れた後は胚芽以外の軽い成分は水を吸って徐々に沈殿します。胚芽は一部浮いたままのものもありますが発酵の最終段階にはそのほとんどが沈降し、完成した乳酸菌液ではすべての浮遊物が沈殿します。
〔2013年8月15日 追記〕米ぬか培養液ではデンプンを補うために米粉や片栗粉などを入れますがこれはとぎ汁培養液と同じような環境を作るためです。デンプンを入れずに米ぬかと黒糖(または白糖)だけでも乳酸菌液はできますがこれはお薦めできません。乳酸菌液ができあがるまでにかなり時間がかかる上に嫌な匂いがいつまでも消えないからです。肌につけたり口に入れるのがちょっとためらわれるような匂いがします。なぜなのか理由は分かりませんがデンプンを入れておくと糖を投入してまもなくぬか特有のこの匂いはかなり薄くなり乳酸菌液ができる頃にはほとんど気にならないくらいになり、時間が経てばすっかり消えてしまいます。
〔2011年7月14日 追記〕培養の初期~中期に二酸化炭素(炭酸ガス)が盛んに発生しているときは、米ぬかの成分である玄米の皮部分や胚芽粒がボトルの口のところに集まってきます。放っておくと雑菌の巣になる可能性があるので、栄養分と乳酸菌の接触を増やす目的もかねて初期~中期はボトルを振ってこまめに攪拌しましょう。二酸化炭素の発生がおさまってくるとこの浮遊分も減ってきます。胚芽粒はまだ浮遊していることもありますが培養の終期には胚芽粒も沈殿します(気温の高い夏場などは終期~熟成期に入っても乳酸菌や酵母の活発な活動が続いて二酸化炭素の発生が止まず、胚芽粒が浮いたままということも多くなります)。
炒りぬかを使った米ぬか培養液
〔2012年2月3日 追記〕先日、ヨーグルト好きさんからコメントを頂きました。ヨーグルト好きさんは米ぬか培養について「ずっと米ぬかで乳酸菌液を作っています。その際、何も疑わずに購入したての米ぬかをフライパンで炒ってから使用していました。(新鮮なぬかです)最近ふと疑問に思って記事を見ていたら、皆さん炒らずにそのままで乳酸菌液を作っているみたいですよね…(汗)炒らないで使用しないとダメなんでしょうか? 」とおっしゃっています。つまりヨーグルト好きさんは「炒りぬかを使った米ぬか培養」をずっと実践していらっしゃるわけです。これはすごいことです。たしかに糠漬けについては炒りぬかを使うのが主流のようです。しかし糠漬けの場合は炒りぬかにするのは殺菌消毒が目的であり、生きた乳酸菌は野菜に付着しているものを利用しているという風な説明がなされています。つまり、炒りぬかにすることによって米ぬかの中にいた乳酸菌や酵母は死滅してしまうのではないかと、これまで私は思っていました――炒りぬかではなく生ぬかを使って糠漬けをするやり方もあるようですが…。
ヨーグルト好きさんの実践は「ぬかを炒っても乳酸菌(あるいは酵母)は死滅せずに残っている」ということを証明しています。これは追実験する価値が十分にあります。以前私は、乳酸菌のたくましさを調べるために乳酸菌液を煮沸して(沸騰させて)観察したことがあります。そして煮沸してもなお生き残る乳酸菌や酵母がいることを顕微鏡で確かめました(韓国料理の水キムチでは火を通した米とぎ汁や米粉液を使う)。フライパンで炒った米ぬかでも乳酸菌の培養ができるというヨーグルト好きさんの実践はそれよりも高温でも乳酸菌や酵母が生き残るということを示しています。
そこで、ヨーグルト好きさんにコメント欄でお約束した通り追実験してみました。使った米ぬかは<乳酸菌を培養する(4)――〔応用編3〕通販の米ぬかを使ってみる>で紹介した『無農薬・無化学肥料・有機JAS米――青森県ときわ村産「つがるロマン(22年産)」――の米ぬか』と、『八ヶ岳たんぼのなかまの無農薬米(22年産玄米)」(清里高原産)を数か月前に精米して得た米ぬか>』の2種類です。
どちらも<生ぬかのままのもの>と<炒りぬかにしたもの>とについて同時に培養実験を行いました。どれも、最初にぬか(大さじすりきり1杯)+あら塩(小さじ1杯強)+片栗粉(小さじすりきり1杯)を水500mlとともにペットボトルに入れてよく攪拌、2日後に黒糖(大さじ1杯強)を投入しました。なお、使用した片栗粉については以前培養実験をした結果、乳酸菌や酵母が生息していないことを確認済みです。培養液を入れたペットボトルはホットマット(弱)の上に寝かせておき、夜間はフリースの膝掛けを掛けた上に座ぶとんを載せて保温しました。以下に結果を簡潔に記します。
〔つがるロマンの生ぬか培養液〕:2日後 pH5.0、4日後 pH3.5。
〔つがるロマンの炒りぬか培養液〕:2日後 pH5.0、4日後 pH3.5強、5日後 pH3.5。
〔無農薬米の生ぬか培養液〕:2日後 pH5.0強、4日後 pH3.5。
〔無農薬米の炒りぬか培養液〕:2日後 pH5.0強、4日後 pH4.0弱、5日後 pH3.5。
できあがった乳酸菌液を顕微鏡で観察した結果:〔つがるロマンの炒りぬか培養液〕では〔つがるロマンの生ぬか培養液〕に比べて酵母と麹の数がやや少なめでした。乳酸菌はどちらも十分に増殖していました。〔無農薬米の炒りぬか培養液〕は〔無農薬米の生ぬか培養液〕に比べて乳酸菌・酵母・麹のいずれも遜色ありませんでした。こちらも両者とも乳酸菌が十分に増殖していました。
以上のように、炒りぬかを使った米ぬか培養は成功しました。私自身の実験でも、ヨーグルト好きさんと同じように「ぬかを炒っても乳酸菌(あるいは酵母)は死滅せずに残っている」ことが確認できたわけです。米乳酸菌や米酵母の生命力はすごいですね。そういうわけですので、米ぬかに付着しているかもしれない雑菌が心配な方は炒りぬかにしてもよいですね。しかしこれまでの私の実践からは、温度管理をきちんとすれば培養中に雑菌が入りこむ可能性はほとんどないので、手間暇のことを考えると生ぬかをそのまま使っても特に問題はないことに変わりはありません。
乳酸菌液と栄養液で乳酸菌を拡大培養する
できあがっている乳酸菌液(乳酸菌水)を種菌液として使い、増殖によってその数倍の乳酸菌液を得ることを拡大培養といいます。拡大培養では種菌液のほかに増殖させるための培養液――飯山さんはこれを栄養水と呼んでいます。他の語と合わせるため私はこれを栄養液と呼ぶことにします――が必要です。拡大培養に用いる栄養液の栄養成分は基本的に通常の培養液と同じです*(1%のあら塩と3%の糖)。
〔注〕* 掲示板に書き込まれた2011年7月7日の飯山さんの投稿によれば、拡大培養に用いる栄養液に必要なのは増殖のための栄養源となる糖とあら塩、それに新鮮な乳酸菌が少々であることが分かりました(詳細は<乳酸菌を培養する(5)――〔応用編4〕飯山氏、拡大培養の「秘法」を明かす>を参照)。つまり、「拡大培養の際,あらゆる段階で,新鮮な原液の菌体を混入」することが必要であって、栄養液に含まれる新鮮な乳酸菌の量(一番とぎ汁や米ぬか・米粉の量)は通常の培養液と同じでなくてもよいということのようです。というわけですので、以下の栄養液に用いるデンプン(米粉)と米ぬかの量は米ぬか培養液の半分で十分です。黒糖は増殖するための栄養源ですので 3%、あら塩も 1% を保持。米のとぎ汁も2倍程度に薄めたものでよいようです。つまり一番とぎ汁と二番とぎ汁とを合わせて通常のとぎ汁培養液の2倍量にして構わないということです。
〔2011年8月30日 追記〕種となる乳酸菌液が拡大培養で得たものの場合は新鮮な乳酸菌およびデンプンがやはり不足するようです。拡大培養で得たものを種菌液に使う場合は通常の培養液と同じ程度の米ぬか栄養液あるいはとぎ汁栄養液を用いるようにして下さい。
〔注記〕栄養液には最初から糖を入れます*。したがって、米のとぎ汁1リットル(白米あるいは玄米1合分の一番とぎ汁と二番とぎ汁とを合わせて1リットル)に対してあら塩約10グラム(小さじ1杯強×2)と糖(黒糖・粗糖・白糖など)約30グラム(大さじ1杯強×2)とを入れてこれを<1リットルの栄養液>とします。
米ぬかを使う場合は、水1リットルに対して米ぬか約4.5グラム(大さじすりきり1杯)、米粉(新粉・小麦粉・片栗粉など)約3グラム(小さじすりきり1杯)、あら塩約10グラム(小さじ1杯強×2)と糖約30グラム(大さじ1杯強×2)とを入れてこれを<1リットルの栄養液>とします。
〔注〕*糖は2~3日後に入れた方がよい:その後多くの実践を繰り返した結果、拡大培養の場合も通常の培養と同じように糖(黒糖・粗糖・白糖など)は2~3日後に入れた方が乳酸菌密度の高い乳酸菌液ができることが分かりました。
栄養液と種菌液とを1:1の割合で混ぜて培養することを2倍拡大培養といいます。この比を2:1にしたものを3倍拡大培養、3:1にしたものを4倍拡大培養…と呼びます。したがって2倍拡大培養では種菌液と同量の増殖液が得られ、3倍拡大培養では種菌液の2倍量の増殖液が、4倍拡大培養では種菌液の3倍量の増殖液…が得られるわけです。倍率を大きくすれば同量の種菌液からより多くの増殖液が得られますが、栄養液に用いる成分の分量はそれに比例して増えます。また、倍率が大きいほど増殖にかかる時間も増えます。何倍の拡大培養にするかは時間との兼ね合いになるわけです。無難なのは2倍ですが3倍でもかかる時間は大差がないので、たくさんの増殖液がすぐに欲しい場合のお勧めは3倍拡大培養です。4倍・5倍以上は時間がかかりますがそれでも通常培養よりは確実ですし通常培養よりも短い時間でできます。
――〔2013年4月19日追記〕最近は乳酸菌風呂に使う乳酸菌液20リットルを10倍拡大培養で作っています(飲料水用の20リットルポリタンクを使用)。種菌はとぎ汁培養で作った乳酸菌液2リットル。栄養液は水18リットルに米ぬか100g・米粉80g・あら塩180g(米ぬか90g・米粉60gでも大丈夫だと思います)。通常培養と同じように2~3日後に糖540gを入れます。暖かい場所に置けば通常培養と同じくらいの日にち(4~5日)で pH3.5 に達し、その後数日で酵母が増えて使えるようになります。飲料水用の20リットルポリタンクを使う場合、糖投入後は蓋をゆるめにして発生する二酸化炭素(炭酸ガス)を外に逃がすようにしておきます(飲料水用のポリタンクは高圧に耐えられるようには作られていないため酵母の増殖にともなって発生する大量の二酸化炭素の圧力によって破損する恐れがあります)。
〔メモ〕拡大培養が通常の培養と異なるのは、種菌となる熟成した乳酸菌液が必要なことです。しかし、この種菌の存在が拡大培養の大きな利点になるわけですね。普通の培養よりも少ない資源でより速く新しい乳酸菌液が手に入ります。また、通常培養では失敗することもあるという方にとっては種菌を使った拡大培養の方が確実です。
拡大培養の基本
1リットルの乳酸菌液を種菌液として使う具体例で説明します。2リットルの乳酸菌液を使う場合はそれぞれの成分を2倍にして下さい。――〔追記〕上に書いたように、拡大培養の場合も黒糖は最初からではなく2~3日後に入れた方がよいでしょう。
2倍拡大培養(とぎ汁栄養液) 栄養液約1リットル――米のとぎ汁1リットル+あら塩約10グラム(小さじ1杯強×2)――と種菌液1リットルとをまぜる(合計約2リットル)。2~3日後に糖約30グラム(大さじ1杯強×2)を加える。その後数日で使用できる状態になる。
3倍拡大培養(とぎ汁栄養液) 栄養液約2リットル――米のとぎ汁2リットル+あら塩約20グラム(小さじ1杯強×4)――と種菌液1リットルとをまぜる(合計約3リットル)。2~3日後に糖約60グラム(大さじ1杯強×4)を加える。その後4~5日で使用できる状態になる。
2倍拡大培養(米ぬか栄養液) 栄養液約1リットル――水1リットル+米ぬか約4.5グラム(大さじすりきり1杯)+米粉(新粉・小麦粉・片栗粉など)約2.5グラム(小さじすりきり1杯弱)+あら塩約10グラム(小さじ1杯強×2)――と種菌液1リットルとをまぜる(合計約2リットル)。2~3日後に糖約30グラム(大さじ1杯強×2)を加える。その後数日で使用できる状態になる。
3倍拡大培養(米ぬか栄養液) 栄養液約2リットル――水2リットル+米ぬか約9グラム(大さじすりきり2杯)+米粉(新粉・小麦粉・片栗粉など)約5グラム(小さじすりきり2杯弱)+あら塩約20グラム(小さじ1強×4)――と種菌液1リットルとをまぜる(合計約3リットル)。2~3日後に糖約60グラム(大さじ1杯強×4)を加える。その後4~5日で使用できる状態になる。
〔2011.06.22 追記〕写真右側の8本はここ一週間培養中のもの。左2本は現在使用中の乳酸菌液(pH3.5・芳香あり。左端の色の薄いのは黒糖ではなく粗糖を使用)。右側8本中左4本は拡大培養(2リットルのものは4倍、1.5リットルのものは3倍)で、右4本が通常培養(500mlのものはとぎ汁1合分、2リットルのものは米ぬか+米粉)です。右2本はまだ黒糖を入れていません。

黒糖を入れていない右側2本以外はすべて pH が約3.5 ですが、色の濃い1.5リットル(3倍拡大培養)は黒糖を1日後に投入したためまだ甘みが残っています。
〔2011年7月14日 追記〕通常の培養と同じように特に米ぬか栄養液を使った拡大培養の場合、培養の初期には米ぬかの成分である玄米の皮部分や胚芽粒がボトルの口のところに集まってきます。そのうちこの浮遊分も減ってきます。胚芽粒はまだ浮遊していることもありますが終期には胚芽粒も沈殿します。
pH試験紙/乳酸菌液の利用・活用・効能等について
〔注記〕pH試験紙については「〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた」の「pH試験紙・培養液の色(10円硬貨の利用)」をご覧下さい。pH試験紙が手元にない場合の簡易判定に10円硬貨を利用する方法についても記してあります。
〔2013年9月17日 注記〕乳酸菌の培養に用いるペットボトルはできるだけきれいなものが望ましいのですが、乳酸菌液が入っていたボトルには雑菌がいないため乳酸菌液を使い終わったボトルの洗浄は水で数回すすぐだけで十分です。ただしボトル内部の肩口のところには浮遊してきた米ぬか成分やデンプンかすあるいは産膜などが付着しています。これらはこびり付いているわけではないのでブラシなどを使えば水で簡単に落ちます。でもこの作業はちょっと面倒です。私は「〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた」の「培養液の濾過・沈殿培養液・ボトル等の洗浄」でご紹介している「フルフルボトル洗い」を使っています。水といっしょにこのフルフルボトル洗いをボトルに入れて蓋をして横に振るだけで汚れがきれいに落ちるのでとても重宝しています。
〔注記〕米のとぎ汁や米ぬか水等を利用した米乳酸菌の培養に関する基本的な事項や知っておくべき大切な情報は <乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕> に載せてあります。まだお読みでない場合は一通り目を通しておかれることをお勧めします。また、その記事には 乳酸菌液の利用・活用・効能 や 関連記事へのリンク集 も載せてあります。
なお、日々の実践を通して新たに分かったことや新しい知見、あるいは誤っていた記述など、<乳酸菌を培養する(1)>の内容は頻繁に更新・追加されていますのでときどき目を通して頂ければ幸いです。
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