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2011年02月08日(火)| 社会>ツイッター |  
江川紹子さんのツイート(5)――小沢一郎氏の元秘書3人に対する第2回公判

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 陸山会裁判関連の記事をすべて読む。

〔注記〕 この記事の末尾に追記する形で採録した江川さんの第4回公判傍聴ツイートは「江川紹子さんのツイート(6)――小沢一郎氏の元秘書3人に対する第4回公判」として独立させました。

昨日に引き続き、本日も午後から東京地裁において小沢一郎氏元秘書3人の政治資金規正法「違反」に関する公判が開かれました。江川紹子さん(@amneris84)と『THE JOURNAL』編集部(@j_the_journal)さんは今日もこの裁判を傍聴なさったそうですので、今日はお二方のツイートを採録します。なお、今日の内容は検察側証人である銀行員2人の証言だけで終わったようです。検察側の印象操作が成功したかどうか…。

江川紹子さんの第2回公判傍聴ツイート
THE JOURNAL編集部さんの第2回公判傍聴ツイート

〔注記〕 オリジナルのツイートを読むにはそれぞれのツイートの一番下にあるポストされた時刻(時:分:秒)に貼られているリンクをクリックして下さい。

江川紹子さんの傍聴ツイート 

2011年2月8日(火)

東京地裁にゃう。傍聴券、今日は外れちゃったけど、恵んでいただきました~

posted at 12:37:13

今日は銀行の方が証人。数字とか経理の話って苦手ですにゃん。話についていけるか一抹のふあん

posted at 12:44:07

お恵み、ありがとうございますにゃんRT @ever_green60: @amneris84 今、羊になりました。偶然昨日と同じ76番。当たりそうな予感。

posted at 12:46:02

もう終わっちゃったにゃう。

posted at 14:10:46

1)今日の証人は、りそな銀行衆議院支店の元支店長と小沢氏の妻と取り引きがあった信託銀行の担当者。元支店長は4億円の預金を担保にした融資を行う経緯などを証言。にしても、なんでわざわざこの人を証人に呼んだのかな~と思ったら「この人の調書には事実でもない、検察官が言いたいことが

posted at 15:53:41

2)あたかも当人が思ったかのように書いてあるんだよ」と弁護人。つまり検察側は、石川議員が不正なカネで不動産代金を払っておきながら、表向き銀行から借りた形作りのために預金を担保にした融資を受けたみている。いわば不動産代金を払った後の偽装工作としての融資、というのが検察側の主張。

posted at 15:53:48

3)支店長の調書には、その筋書きに沿って「なんか表に出せないことがあって、形ばかりの融資申し込みではないかと思った」みたいな、検察官の”願い”を代弁する記載がたくさんあるらしい。なので弁護側は調書を不同意にし、支店長は証人として出廷しなければならなくなった、というわけ。

posted at 15:54:00

4)法廷での支店長は、検察官の思いを代弁することもなく、淡々と事実を述べていた。さらに「書類が整えば、不動産代金の支払いまでに融資が実行できると思った」と、石川議員の主張を一部裏付ける証言もした。特にドラマもなく、粛々と審理は進んだのでした。次回は石川議員の被告人質問。

posted at 15:55:02

@ekonoko 24日は午前中しか傍聴できにゃいの。午後は検察の在り方検討会議で、まさに捜査や公判の問題を話し合う日にゃのら~。だから、新聞も読んでみてにゃ

posted at 16:40:08  [ekonoko宛]

確かに一度「詮索されたくないと思った」という発言はしていますが、「融資案件の考慮すべきでない点について立ち入って聞いたりしない」と繰り返し述べていて、銀行側としては事情をむしろ詮索しない立場を強調していると感じました RT @MustacheBaby 同じ裁判??

posted at 18:59:42

捏造ではなく、どこに着目するかという受け止め方の違いだと思います。 RT @y_Fujisaki 自分は共産党支持者ですが、NHKの捏造ぶり、自己保身ぶりには心底疲れました

posted at 19:04:07

大手メディアは、小沢氏の「政治とカネ」に結びつくかもしれない情報は針小棒大に報じる傾向があるでしょう。逆に、私は検察の捜査・公判の問題点を考えるという立場なので、検察に対して辛めの見方になることが多いと思います。発信者の立ち位置を知って情報に接することが大切だと愚考するにゃり

posted at 19:15:48

@mitsuya_niwa というか、今日の裁判をNHKが報道したというだけで、ちょっと驚いた。本音を言うと、私もツイするのをパスしようと思ったくらい。だって、預金を担保に融資した経緯を説明しただけだから。むしろ、なんでこういう人の調書を不同意にして法廷に呼んだ意味は何か(続く)

posted at 19:35:11  [mitsuya_niwa宛]

@mitsuya_niwa (続)ということの方が知りたくなって、弁護側に確認。そうしたら、さっきツイしたような事情だったので、むしろそれが私が伝えるべきニュースかな、と思った次第。

posted at 19:35:17

@mitsuya_niwa つまり、何がニュースか、という点が、今日の場合は、私とNHKでは全然違った、というわけです。

posted at 19:36:49

これは何ともいえません。現に裁判所は、本件の「背景事情」として、本来まったく別件の「水谷建設からの裏金」の立証を検察に許しているので RT @gankooyaji7982 石川さん、大久保さんの裁判は小沢さんの裁判にも影響を与える大きな裁判で、検察側が不利な状況。

posted at 19:38:24

@gankooyaji7982 それに、大久保元秘書の場合、主な取り調べが前田元検事だったので調書は排除されましたが(まったく何が幸いするか分かりませんね)、石川議員と池田元秘書は調書が作成されています。それを裁判所がどう判断するかは、被告人質問と検事の証人尋問次第かも

posted at 19:42:36

その一方で、早く水谷建設関係の立証やって裁判所の心証形成したい検察側に対して、先に被告人質問やって当事者の話を聞くべきとする弁護側の言い分を通したりもしている RT @jds_hige 裁判所もグル?

posted at 19:52:07

石川議員らの事件を裁判所がどう判断するか、今から占うことは難しい。ただ、私としては単に裁判所の判断にすべてを委ねるのではなく、検察の捜査・公判は公正・適正か、という観点から私なりに見たり考えたりしたいと思うにゃり

posted at 20:00:15

その共同通信司法クラブが、私に傍聴記を依頼してきて配信したりもするわけで… RT @nonkisaburo 江川さんの報告と真逆なのが共同通信司法クラブ

posted at 20:52:54

にゃるほど RT @tokunagamichio 不動産の担保価値を評価し、その範囲内で銀行は貸してくれます。担保にする為の契約書や登記費用等めんどう。換金性が悪いので利率は高く…定期預金担保だと書類も簡単、銀行も見返り預金と判断し定期利率プラス1%程度の低い利率で貸してくれます

posted at 20:56:17

たぶんNHKも朝日も産経も、みんな「公正中立」に報道しているつもりだと思う RT @Gadmir そもそも論にゃんだけど、「公正中立」は仮想的な概念で、現実にあるのはそれぞれの立場での報道、だと思うにゃり。

posted at 21:00:39

明日の午前中に読めるようにしておきました。昼頃になってもアップされてなければ、ツイしてください RT @12koku 共同の記事を配信しなかった地方紙の読者のために、江川さんのブログに掲載していただけませんでしょうか。もちろん、共同との契約上すぐには無理なのなら、数日後にでも

posted at 21:56:20

弁護側の主張は、まさにそうゆうことですにゃ RT @Joha_woodcraft あぁ、アホらし。預金を担保にして融資受けるなどよくある事。運転資金が無くなったらどうするの?

posted at 23:16:07

THE JOURNAL編集部さんの傍聴ツイート 

2011年2月8日(火)

RT @junsaito0529: 初公判ってだけで議員辞職迫られるんだったら、不逮捕特権とかいらないじゃん。

posted at 11:21:38

地裁前なう。傍聴券は25分締切だけど、すでに100人ごえ。今日も抽選確定です。当たればいいなあ、なう。

posted at 12:16:45

あ、全滅。

posted at 12:30:09

と思ったけど、困った顔をしてたら、某大手新聞社の方が余った券をくれました。ありがとうございます。休憩時間か終わった後にがんばって速報ツイートします。

posted at 12:36:39

あっさりと第二回公判は終了。今日は検察側の証人である銀行員2人の証言。一人は土地取引の際に4億円を融資したりそな銀行の支店長。もう一人は安田信託銀行の女性で、過去に小沢さんの妻・和子さん名義の現金を引き出す際に担当した人。

posted at 15:21:14

口座の現金の出し入れの話ばっかりだったら、メモが追いつかなくて大変だなあと思ったら、案の定、そういう展開になりました。ちょいと事実関係を調べる必要があるので、詳細はのちほど。といっても、期待するほどの内容はないと思います。たぶん。次回は2月24日で、石川議員が証言します。

posted at 15:22:54

詳細は後ほど報告しますが、検察はりそなから借りた4億円は、小沢氏の資金を隠すための偽装工作だったという印象を与えたかったようです。たぶん。 RT @ayagamoyuino2 小沢一郎氏の預金先はそうそう安田信託銀行でしたね、りそなは知らなかった。処でどんな話が為されたのかな?

posted at 15:42:09

小沢さん妻が6000万円の現金引出についての追及も、「怪しいカネの引き出しを頻繁にしている」という印象を与えたかったのかもしれません。それとも土地購入の原資として証明したいのか・。いろいろ予測はできますが、検察側の意図が読みにくい公判でした。 RT @ayagamoyuino2

posted at 15:53:34

なるほど RT @amneris84 3)支店長の調書には、その筋書きに沿って「なんか表に出せないことがあって、形ばかりの融資申し込みではないかと思った」みたいな、検察官の”願い”を代弁する記載がたくさんあるらしい。なので弁護側は調書を不同意にし、支店長は証人として出廷しなけれ

posted at 15:56:48

【更新】《第1回》陸山会事件公判傍聴記 ── 水谷建設からの5000万円は断じてありません! http://bit.ly/gYzdPG 遅くなりましたが、昨日の公判傍聴記をアップしました。第2回公判分も後ほど公開予定です。

posted at 18:59:20

【わからん】小沢元代表主張に「矛盾点」?(産経) http://bit.ly/dOAabe この記事、理解できないので教えて下さい。2億+3億+6千万=5億6千万。自宅改築に1億2990万かかって、残金が4億3010万。その内の4億が土地購入の原資に。で、これのどこが矛盾なの?

posted at 22:25:19

さっきの記事、何度読み返してもいまだに理解できないので、アイコンの写真を変えてみた。

posted at 22:37:36

僕もそうかなあと思ったのですが、小沢氏は計5億6千万を赤坂事務所の金庫に入れていたのは「土地を買うため」とはたしか説明してないんです。土地購入が決まった時に金庫に残ってた4億数千万から4億円を使用したと説明してて、矛盾が見つからないんですよ・RT @houjyouhayatoki

posted at 23:06:55

そうであれば矛盾はありませんね。 RT @tanukiinuyoropi 記事を書いている人が、本当に「おバカ」だったという事です。

posted at 23:45:42

〔2011.02.10 追記

THE JOURNAL編集部さんが「《第2回》陸山会事件公判傍聴記 ── 本当に小沢氏の説明の矛盾が明らかになったのか?」という記事をアップロードなさったようです。

〔注記〕 この記事の作成には Twilog リンクバナー を利用しています。

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言語関連の用語について

 表現された言語(本来の意味の言語)を単に言葉あるいは言語、ことば…のように表記しています。ソシュール的な意味の言語(言語規範ないし思考言語)はカッコつきで「言語」あるいは「言語langue」・「ラング」・「ことば」等と表記しています。(背景色つきで「言語」のように表記している場合もあります)

 一般的な意味の概念を単に概念と表記し、ソシュール的な意味の概念(語の意義としての概念、いわゆるシニフィエ・語概念)はカッコつきで「概念」と表記します。(2006年9月9日以降)

 また、ある時期からは存在形態の違いに応じて現実形態表象形態概念形態のように用語の背景色を変えて区別しています(この文章では〈知覚形態〉も〈表象形態〉に含めています)。

 ソシュールの規定した用語を再規定し、次のような日本語に置き換えて表記します。詳細は「ソシュール用語の再規定(1)」を参照。

【規範レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語韻     (ある語音から抽出された音韻)

・シニフィエ   → 語概念(語義) (ある語によって表わされるべき概念)

・シーニュ・記号 → 語規範(語観念)(ある語についての規範認識)

・記号の体系   → 語彙規範   (語すべてについての規範認識)

・言語      → 言語規範   (言語表現に関するすべての規範認識)

語概念・語韻は 語概念⇔語韻語韻⇔語概念)という連合した形で語規範として認識されています。語規範はこのように2つの概念的認識が連合した規範認識です。ソシュールは「言語langue」を「諸記号」相互の規定関係と考えてこれを「記号の体系」あるいは「連合関係」と呼びますが、「記号の体系・連合関係」の実体は語彙規範であり、言語規範を構成している一つの規範認識です。規範認識は概念化された認識つまり〈概念形態〉の認識なのです。

なお、構造言語学・構造主義では「連合関係」は「範列関係(範例関係)」(「パラディグム」)といいかえられその意義も拡張されています。

 語・内語・言語・内言(内言語・思考言語) について、語規範および言語規範に媒介される連合を、三浦つとむの主張する関係意味論の立場からつぎのように規定・定義しています。詳細は『「内語」「内言・思考言語」の再規定』を参照。(2006年10月23日以降)

  : 語規範に媒介された 語音個別概念 という連合を背後にもった表現。

内語 : 語規範に媒介された 語音像⇔個別概念 という連合を背後にもった認識。

言語 : 言語規範に媒介された 言語音(語音の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった表現。

内言 : 言語規範に媒介された 言語音像(語音像の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった認識・思考過程。

内語内言は〈表象形態〉の認識です。

なお、上のように規定した 内言(内言語・内的言語・思考言語)、 内語とソシュール派のいうそれらとを区別するために、ソシュール派のそれらは「内言」(「内言語」・「内的言語」・「思考言語」)、「内語」のようにカッコつきで表記します。

また、ソシュールは「内言」つまり表現を前提としない思考過程における内言および内言が行われる領域をも「言語langue」と呼んでいるので、これも必要に応じてカッコつきで「内言」・「内言語」・「内的言語」・「思考言語」のように表記します(これらはすべて内言と規定されます)。さらに、ソシュールは「内語の連鎖」(「分節」された「内言」)を「言連鎖」あるいは「連辞」と呼んでいますが、まぎらわしいので「連辞」に統一します(「連辞」も内言です)。この観点から見た「言語langue」は「連辞関係」と呼ばれます。ソシュールは「内語」あるいは「言語単位」の意味はこの「連辞関係」によって生まれると考え、その意味を「価値」と呼びます。構造言語学では「言(話し言葉)」や「書(書き言葉)」における語の連鎖をも「連辞」と呼び、「連辞関係」を「シンタグム」と呼んでいます。詳細は「ソシュールの「言語」(1)~(4)」「ソシュール用語の再規定(1)~(4)」「ソシュール「言語学」とは何か(1)~(8)」を参照。

 さらに、ソシュールは内言における 語音像⇔個別概念 という形態の連合も「シーニュ・記号」と呼んでいるので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。

【内言レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語音像(個別概念と語規範に媒介されて形成される語音の表象)

・シニフィエ   → 個別概念(知覚や再現表象から形成され、語規範の媒介によって語音像と連合した個別概念)

・シーニュ・記号 → 内語

・言語      → 内言

ソシュールがともに「シーニュ・記号」と呼んでいる2種類の連合 語韻⇔語概念語規範)と 語音像⇔個別概念内語)とは形態が異なっていますのできちんと区別して扱う必要があります。

 また、実際に表現された言語レベルにおいても、語音個別概念 という形態の連合が「シーニュ・記号」と呼ばれることもありますので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。

【言語(形象)レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語音個別概念語規範に媒介されて実際に表現された語の音声。文字言語では文字の形象

・シニフィエ   → 表現された語の意味。個別概念を介して間接的にと結びついている(この個別概念語規範の媒介によってと連合している)

・シーニュ・記号 → (表現されたもの)

・言語      → 言語(表現されたもの)

 語音言語音語音像言語音像語韻についての詳細は「言語音・言語音像・音韻についての覚書」を、内言内語については「ソシュール用語の再規定(4)――思考・内言」を参照して下さい。また、書き言葉や点字・手話についても言語規範が存在し、それらについても各レベルにおける考察が必要ですが、ここでは触れることができません。

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プロフィール

シカゴ・ブルース

シカゴ・ブルース (ID:okrchicagob)

1948年10月生れ(74歳♂)。国語と理科が好き。ことばの持つ意味と自然界で起きるできごとの不思議さについて子供のころからずっと関心を抱いていました。20代半ばに三浦つとむの書に出会って以来言語過程説の立場からことばについて考え続けています。長い間続けた自営(学習塾)の仕事を辞めた後は興味のあることに関して何でも好き勝手にあれこれ考える日々を過ごしています。千葉県西部在住。

2021年の2月下旬から海外通販(日系法人)を通じてイベルメクチンのジェネリック(イベルメクトール他)を購入し、定期的に服用しています。コロナワクチンは接種していません。

ツイッターは okrchicagob(メインアカウント)、または Chicagob Okr(サブアカウント)。

コメント等では略称の シカゴ を使うこともあります。

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意識と言語(こころとことば)

われわれは人間が『意識』をももっていることをみいだす。しかし『精神』は物質に『つかれて』いるという呪いをもともとおわされており、このばあいに物質は言語の形であらわれる。言語は意識とおなじようにふるい――言語は実践的な意識、他の人間にとっても存在し、したがってまた私自身にとってもはじめて存在する現実的な意識である。そして言語は意識とおなじように他の人間との交通の欲望、その必要からはじめて発生する。したがって意識ははじめからすでにひとつの社会的な産物であり、そして一般に人間が存在するかぎりそうであるほかはない。(マルクス・エンゲルス『ドイツ・イデオロギー』古在由重訳・岩波文庫)


ことばは、人間が心で思っていることをほかの人間に伝えるために使われています。ですから人間の心のありかたについて理解するならばことばのこともわかってきますし、またことばのありかたを理解するときにその場合の人間の心のこまかい動きもわかってきます。
このように、人間の心についての研究とことばについての研究とは密接な関係を持っていて、二つの研究はたがいに助け合いながらすすんでいくことになります。一方なしに他方だけが発展できるわけではありません。
…こうして考えていくと、これまでは神秘的にさえ思われたことばのありかたもまったく合理的だということがおわかりになるでしょう。(三浦つとむ『こころとことば』季節社他)


参考 『認識と言語の理論 第一部』 1章(1) 認識論と言語学との関係

子どもたちに向けた言葉

ふしぎだと思うこと
  これが科学の芽です
よく観察してたしかめ
そして考えること
  これが科学の茎です
そうして最後になぞがとける
  これが科学の花です
        朝永振一郎

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