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乳酸菌を培養する(4)――〔応用編3〕通販の米ぬかを使った米ぬか培養液 [PC版ページへ]
2011/07/07 12:58

――乳酸菌を培養する――

 〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養

 〔応用編3〕通販の米ぬかを使った米ぬか培養液

 〔探究編4〕米ぬかと糖だけを使った培養実験

 米ぬか培養に関する記事をまとめて読む。

 関連:〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト(TGGヨーグルト) ―― 玄米・白米・米ぬか・米粉…で作るヨーグルト

 関連:米ぬかに関する記事をまとめて読む。

――乳酸菌を培養する――

 〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)

 〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養

 〔探究編2〕玄米浸潤培養液

 〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液

 〔展開編6〕超大雑把な蓬乳酸菌の培養

 〔探究編7〕白米培養液も乳酸菌が多い

 〔発展編4〕米麹の力(米と麹だけで作れる濃密な乳酸菌液)

 〔発展編5〕黒糖と米麹の併用/米麹と産膜性酢酸菌

 〔展開編7〕手軽にできる蓬乳酸菌の培養

 〔展開編8〕色がきれいな赤紫蘇乳酸菌液

 〔展開編9〕ミカンの皮の乳酸菌液

 植物性乳酸菌の培養に関する記事をまとめて読む。

 乳酸菌を培養する(1)〜(30)をまとめて読む。

米とぎ汁を使った乳酸菌の培養を始めてからほぼ2か月。その頃に比べると気温もずいぶん高くなったので、ときどき攪拌するくらいの手間しかかからず培養に失敗するようなことはほとんどなくなりました。しかし、私は2日に1合の米しか炊かないため、沢山の乳酸菌液を作るには米とぎ汁だけではまったく足りません。そんなわけで当初の実験的試みが終わった段階で、培養液をとぎ汁から米ぬか使用のものに切り替えました。そのおかげでかなり沢山の乳酸菌液を手に入れることができるようになりました。


とはいえ、2リットルのボトルを1日に1本くらいなら自家精米でできた米ぬかでもなんとか間に合いますが、2本、3本…と増やすにはこれではまったく足りません。苦肉の策として通販で扱っている米ぬかを購入してやってみることにしました。

〔注記〕とぎ汁培養液や米ぬか培養液を使って十分な乳酸菌を増殖させた液のことを私は発酵乳酸菌液(発酵乳酸菌水)と呼びますが記事の中ではこれを単に乳酸菌液と表記しています。

なお塩や糖の分量について以下の文中ではグラム表記の他に「小さじ〜杯強」「大さじ〜杯強」という表記を使っています。塩や糖の比重は水よりも小さいので「小さじ1杯強」「大さじ1杯強」でそれぞれ約5g・約15gになります。つまり「強」はやや山になる程度の量を表しています。

米ぬかや米粉(片栗粉)の分量についても「小さじ」・「大さじ」表記を使いますがこれらについてはすりきりを目安にして下さい。

<乳酸菌を培養する(1)> で触れたように、現在私は『ブリタ』の「マレーラ XL(3.5リットル) という簡易浄水器で水道水を濾過したものを乳酸菌培養に使っています。

 米乳酸菌の培養に用いる培養液のことを以後は単に 培養液 と表記します。また、米とぎ汁を使った乳酸菌培養液・米ぬかを使った乳酸菌培養液をそれぞれ「とぎ汁培養液」・「米ぬか培養液」と簡単に表記することがあります。

 ところで「培養液」といっても「とぎ汁培養液」や「米ぬか培養液」は単なる「培養液」ではありません。なぜかというと、白米や米ぬかには米の籾(もみ)に由来する乳酸菌がすでに付着しているので、「とぎ汁培養液」や「米ぬか培養液」には最初から乳酸菌が入っているからです。どこからか種となる乳酸菌を持ってきてそれを培養するわけではなく、自前の乳酸菌を増殖させ乳酸菌が十分にたくさん含まれた発酵液を作ること、それが米のとぎ汁や米ぬかを利用した乳酸菌培養の目的です。

 培養に用いるペットボトル等の容器は清潔なものを使って下さい。汚れたものを使うと失敗する確率が確実に高くなります。ひどく汚れてしまったペットボトルの洗浄については<乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた>の「黒カビについてのまとめ」を参考にして下さい。

 
通販で購入した米ぬかを使った乳酸菌培養

飯山さんのところの掲示板には「完全無農薬米コシヒカリさぬき姫 の米ぬか」『姫ぬか』がお奨めという投稿もありますが、900gで980円(税込み・送料別)はさすがに高すぎます。楽天内を探して『自然農法 米ぬか 2kg』(無農薬・無化学肥料・有機JAS米――青森県ときわ村産「つがるロマン」――の米ぬか)というのを見つけました。2kgで252円(税込み・送料別)なら妥当でしょう。送料(530円)の方が高くなってしまいますがこれはしかたありません。

〔注記〕 以下の培養実験で使用した米粉は高山製粉の「米の粉」、海水塩は味の素の「瀬戸のほんじお」、黒糖は上野砂糖の「黒砂糖 粉状」です。

まず最初に、<乳酸菌を培養する(2)> でご紹介した米ぬか培養液と同じ割合で試してみました。水2リットルに対して、「つがるロマン」の米ぬか大さじ4杯米粉小さじ4杯(いずれもすりきり)、それにあら塩小さじ1杯強×4を加えて2日ほど置きます(気泡の発生に伴ってぬかの成分が上の方に浮いてきますので、ときどきボトルの口をゆるめてガス抜きをした後にキャップをきちんとはめてよく攪拌します)。気温の上昇とともに酵素の働きが活発になったためか、二酸化炭素の発生量もかなり多いように感じます。2日ちょっと経って発泡がややおさまってきた頃に、黒糖大さじ1杯強×4を入れました。ボトルの上方にシュワシュワと沢山の気泡が集まってきます。それから2〜3日でぬかの成分もその多くが下に沈殿し、液の色も薄くなりました。多少の発泡は続いていますが飲んでみるとかなり酸っぱい。pH試験紙は 3.5 くらいを示しました。芳香はまだしていませんが味はこれまで作ってきた乳酸菌液と同じです。ほぼ完成。その後2、3日でいい香りがするようになり、いつものように乳酸菌液ができあがりました。

この実験結果は、自家精米で得られる米ぬかの場合とほとんど同じです。つまり、今回購入した「つがるロマン」の米ぬかは乳酸菌培養に十分使えるということです。自家精米のものに比べて胚芽が少なく、その粒も小さいという違いはありますが、乳酸菌の増殖に必要な分量の胚芽は含まれているということでしょう。ぬかの中に生存している乳酸菌の数も自家精米のぬかと同等であると推察できます。なお、培養中の匂いはややぬか臭い感じです。目玉焼きの匂いはほとんどしませんでした。しかし、熟成後の香りはとぎ汁や自家製米ぬかで培養した乳酸菌液とまったく同じになりました。その後、何本か作りましたがすべて成功しています。

先日スーパーでにがりあらなみの本にがり)を購入してきました。100mlに含まれる成分はマグネシウム 4600mg、カリウム 3600mg、ナトリウム 2900mg、カルシウム 2200mgとなっています。私が今使っている海水塩(瀬戸のほんじお)には、100gあたりナトリウム 33.4g、マグネシウム 370mg、カリウム 3340mg、カルシウム 210mg が含まれていますので、乳酸菌培養に必要なミネラルは十分だと思っています。

しかし、せっかくにがりを買ってきたのでちょっと実験してみました。500mlのペットボトルを6本用意します。6本のそれぞれに 500mlの水あら塩小さじ1杯強米粉小さじ1杯とを入れ、2本ずつ3つのグループに分けます。

第1のグループの2本には 「つがるロマン」の米ぬか大さじ1杯ずつを入れ、第2のグループの2本には 自家精米の米ぬか大さじ1杯ずつを、そして第3のグループの2本には 「つがるロマン」の米ぬか大さじ1/2杯ずつと自家精米の米ぬか大さじ1/2杯ずつとを入れます。これで6本のどれにもすべて大さじ1杯の米ぬかが入ったことになります。

それぞれのグループの2本のうち1本にだけにがりを4滴ずつ入れます。こうして3つのグループに各2種、合計6本の米ぬか培養液ができました。実験中はすべてのボトルを平等に扱います。発生する気泡の量にかかわらずガス抜きと攪拌をこまめに行ないました。2日ちょっと後に、すべてのボトルに黒糖大さじ1杯強を入れました。その後も同様にガス抜きと攪拌をしました。

さて結果です。予想通りというか予想に反してというか…。5日後にすべての培養液がみな一斉に pH3.5 になりました。酸っぱさも味もすべて同等でした。匂いは多少の違いがありますが、2、3日して熟成すればみな同じような香りになると思います。

結論() 培養液を作るのに、にがり成分(主としてマグネシウム――塩化マグネシウム)が添加されたあら塩(海水塩・天日塩)を使っている場合には、特ににがりを入れる必要はない。
結論()「つがるロマン」の米ぬかは乳酸菌培養という目的に関しては自家精米の米ぬかとまったく遜色がない。

〔2013年9月17日 注記〕乳酸菌の培養に用いるペットボトルはできるだけきれいなものが望ましいのですが、乳酸菌液が入っていたボトルには雑菌がいないため乳酸菌液を使い終わったボトルの洗浄は水で数回すすぐだけで十分です。ただしボトル内部の肩口のところには浮遊してきた米ぬか成分やデンプンかすあるいは産膜などが付着しています。これらはこびり付いているわけではないのでブラシなどを使えば水で簡単に落ちます。でもこの作業はちょっと面倒です。私は「〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた」の「培養液の濾過・沈殿培養液・ボトル等の洗浄」でご紹介している「フルフルボトル洗い」を使っています。水といっしょにこのフルフルボトル洗いをボトルに入れて蓋をして横に振るだけで汚れがきれいに落ちるのでとても重宝しています。

〔注記〕 米ぬかを使った乳酸菌培養に関する基本的な事柄については <乳酸菌を培養する(2)> の「米ぬか培養液を利用して乳酸菌を培養する」の項をご覧下さい。

〔注記〕 米のとぎ汁や米ぬか水等を利用した米乳酸菌の培養に関する基本的な事項や知っておくべき大切な情報は <乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕> に載せてあります。まだお読みでない場合は一通り目を通しておかれることをお勧めします。また、その記事には 乳酸菌液の利用・活用・効能関連記事へのリンク集 も載せてあります。

なお、日々の実践を通して新たに分かったことや新しい知見、あるいは誤っていた記述など、<乳酸菌を培養する(1)>の内容は頻繁に更新・追加されていますのでときどき目を通して頂ければ幸いです。

――乳酸菌を培養する――

   (1)〔基礎編〕  米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)
   (2)〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養
   (3)〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
   (4)〔応用編3〕通販の米ぬかを使った米ぬか培養液
   (5)〔応用編4〕飯山氏、拡大培養の「秘法」を明かす
   (6)〔応用編5〕発泡乳酸菌液と乳酸菌風呂
   (7)〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト
   (8)〔応用編7〕乳酸菌風呂、その2
   (9)〔探究編1〕古米の玄米と米乳酸菌、玄米浸潤液
 (10)〔探究編2〕玄米浸潤培養液
 (11)〔探究編3〕黒糖と白糖、乳酸菌風呂3
 (12)〔探究編4〕米ぬかと糖だけを使った培養実験
 (13)〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト
 (14)〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト
 (15)〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト
 (16)〔展開編4〕豆乳だけでヨーグルトができた
 (17)〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルト ―― 野菜・果実・穀物・蜂蜜・梅干…等で作るヨーグルトのまとめ
 (18)〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか
 (19)〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液
 (20)〔探究編6〕炊いたご飯と乳酸菌
 (21)〔展開編6〕超大雑把な蓬乳酸菌の培養
 (22)〔発展編2〕玄米豆乳乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
 (23)〔発展編3〕濃いとぎ汁と乳酸菌の増殖率
 (24)〔探究編7〕白米浸漬培養液も乳酸菌が多い
 (25)〔基礎編2〕七分づき米のとぎ汁培養液
 (26)〔発展編4〕米麹の力(米と麹だけで作れる濃密な乳酸菌液)
 (27)〔発展編5〕黒糖と米麹の併用/米麹と産膜性酢酸菌
 (28)〔展開編7〕手軽にできる蓬乳酸菌の培養
 (29)〔展開編8〕色がきれいな赤紫蘇乳酸菌液
 (30)〔展開編9〕ミカンの皮の乳酸菌液

 乳酸菌を培養する(1)〜(30)をまとめて読む。

(関連記事)

 乳酸菌風呂に対するネガキャン――ニセ科学批判とエア御用
 【再掲】ペットボトルを利用した自作じょうご(粉末投入用)
 蓬乳酸菌液とぬか漬け


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