乳酸菌を培養する(7)――〔応用編6〕乳清(ホエー)で作る豆乳ヨーグルト(PC版ページへ)

2011年09月01日00:06  科学>発酵

最終更新日 2013年10月24日〕

――乳酸菌を培養する――

 〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
 〔応用編6〕乳清(ホエー)で作る豆乳ヨーグルト
 〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト(TGGヨーグルト) ―― 玄米・白米・米ぬか・米粉…で作るヨーグルト
 〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト
 〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト
 〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルトと内生菌 ―― 野菜・果実・穀物・蜂蜜・梅干…等で作るヨーグルトのまとめ
 〔発展編2〕玄米豆乳乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト

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 関連:〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか

 植物性乳酸菌(自家製乳酸菌)の培養に関する記事をまとめて読む。

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〔2013.10.24 追記〕【メモ】乳清に少量の豆乳を入れる


白米や米ぬかに生息している米乳酸菌を培養した乳酸菌液を作って日々の生活に活用し始めてからそろそろ3か月半になります。その間のことを〔基礎編〕〔応用編1~5〕に書いてきました。それぞれの記事は1日にしてなったものではなく、その後に分かったことや気がついたことなどを追記やメモ・ノートの形で書き足してできています。

今後もそのような形で書き足していくことを考えていましたが、あまり長くなると見通しが悪いように思えます。そういうわけで、応用編の各項についての続編は記事をあらためて書き進めて行こうと思います。ただし、とぎ汁培養、米ぬか培養に関する基本的な事項についてはこれまで通り〔基礎編〕および〔応用編1〕にそれぞれ書き足していきます。

この記事では「乳酸菌を培養する(3)――〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト」の続編として豆乳ヨーグルトから得られる乳清(にゅうせい)を使った豆乳ヨーグルトの作り方を取り上げます。

〔注記〕自家製豆乳ヨーグルトの作り方
豆乳ヨーグルトを作るには豆乳(種菌)とが必要です。ヨーグルト作りには成分調製豆乳よりもミネラル分の多い無調整豆乳の方が適しています。この記事の末尾にあるように私は「ふくれん 成分無調製豆乳」を使っています。なお、紀文の成分無調整豆乳を使うとヨーグルトの表面が薄いピンク色になりますがこれはネット上ではよく知られていることで食べても害はないそうです。

私はふくれんの成分無調製豆乳がほとんどでそれ以外のものはごくわずかしか使ったことがありませんがこれまでの4年間で豆乳ヨーグルトの表面がピンクや赤色になったことは一度もありません(2015年8月現在)。ふくれんの場合表面は白か非常に淡いクリーム色になり、内部はややクリーム色がかったかなといった感じで、全体的にはほとんど白といってよい程度の色合いになります。――画像をクリックすると別窓で原寸表示されます。

(1) 「〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト」にはとぎ汁培養や米ぬか培養などで作った発酵乳酸菌液ヨーグルトそのものを種に使う豆乳ヨーグルトについてまとめてあります。

(2) 「〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト」には玄米白米、あるいは米ぬか米粉を種として豆乳ヨーグルトを作る方法が、「〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト」にはとぎ汁を種にする方法がそれぞれ書いてあります。

(3) また、日本茶(茶葉)にも乳酸菌が住み着いているのでこれを種にして豆乳ヨーグルトを作ることもできます。深蒸し茶や煎茶を種に使って豆乳ヨーグルトを作る方法については「〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト」にまとめました。

(4) 「〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルトと内生菌」にはさまざまな野菜や果実、蜂蜜や梅干しなどの植物系食品を種として作る豆乳ヨーグルト全般について整理してまとめてあります。

〔注記〕豆乳ヨーグルトに関する基本的な事項は<乳酸菌を培養する(3)――〔応用編2〕豆乳ヨーグルト>をご覧下さい。写真はクリックすると別窓で原寸表示します。

なお、ヨーグルトメーカーを使用しないで豆乳ヨーグルトを作る場合はできるだけ作る量に近い容量の蓋付き容器を使うのが成功する確率が高いと思います。完全に密閉できるものがあれば理想的です(要するに空気ができるだけ少ない方がよいということです。蓋のない容器の場合はラップをするとよいと思います)。そしてできるだけ暖かい場所に置くこと。この二つが大事です。――私はヨーグルティアを使っていますが作る量が種菌と豆乳を合わせて300ml弱なので、最近はヨーグルティアの容器に入る大きさで容量300~350mlの蓋付き容器に種菌と豆乳を入れ、ヨーグルティアの容器には300ml強の水を入れてその中に浮かせるようにセットしています(写真)。湯煎をしている形になるので温度も一定に保たれるのではないかと思います。作るヨーグルトの量に合わせた容器を使い始めてからは固めでしっかりとしたヨーグルトができるようになりました。

 
豆乳ヨーグルトの乳清

2011年8月23日〕乳酸菌液を種にして作った豆乳ヨーグルトの中には沢山の乳酸菌がいますが実はこの豆乳ヨーグルトから出る上澄み液である乳清whey:ホエー・ホエイ)の中にも乳酸菌がいます。ですから乳清を集めて培養液の中に入れれば乳酸菌の増殖が促成されるかもしれません。種菌の中に酵母がいる場合は乳清の中にも酵母がいます(出芽した状態が観察できます)。なお、培養液の中にはデンプンやぬかなどの細かい粒子が浮遊していますが乳清はこのような粒子をほとんど含んでいないため乳酸菌や酵母の姿を観察するには適しているかもしれません。

乳清を種にする
乳清2011年8月29日〕飯山さんの掲示板『放知技』で miuraさんという方が「透明な液(ホエー)を豆乳に混ぜることを繰り返すうちに滑らかなヨーグルトができるようになりました」とおっしゃっていました豆乳ヨーグルトの作り方について質問!! 2011/08/23 #12)。とはいえ乳清はその量が少ないですね。そこで、できたばかりの豆乳ヨーグルトをコーヒーフィルターで濾過してその液体成分を分離収集してみました。容器に残った分ももったいないので水を少々加えてそれも合わせて濾過したところ、約250mlのヨーグルトから140mlほどの液体成分が取れました。これを乳清と呼んでよいかは疑問なので括弧付きで「乳清」と表記することにします。で、この「乳清」を種にしてヨーグルトを作ってみました。豆乳250mlに対して「乳清」30mlを加え(水増ししているのでそのあたりを考慮してやや多めにしました)、37℃で7時間――ヨーグルティアを使用――、やや固めのヨーグルトができました(8月28日夜。下の写真右側――半日くらい冷蔵庫に入れておいたもの)。

豆乳ヨーグルトそのあと、別に作っておいた乳酸菌液の割合を多めにしたややゆるめのヨーグルトをコーヒーフィルターで濾過してもう一つの「乳清」を集めました。ゆるめだったせいで容器に残った分を集める水は少なめで済みましたが、それでも約250mlのヨーグルトから130mlほどの液体成分が取れました。これを種にして、豆乳250ml:「乳清」30mlの比率で常温で半日超、今度はややゆるめのヨーグルトができました(8月29日朝。写真左側)。水が少ない分「乳清」が濃かったのだと思われます。残った「乳清」は上の分と合わせて約200ml弱(上の写真)になりました。

乳清」はやや酸っぱいかなというくらいの酸度(酸性度:pH4~5)です。なお、これも飯山さんの掲示板情報カルカルさん)によると乳清は冷蔵庫で保存しておけるとのこと(2011/08/23 #78)。また、「乳清」を濾し取ったあとに残った固形分はややチーズっぽい水気のないヨーグルトになりますが味はまあまあ、中には沢山の乳酸菌がいますので「オリゴのおかげ」をかけて食べました。やはりヨーグルトはそのまま食べる方がおいしい。

2011年8月30日〕夕べ仕込んでおいたもの(豆乳250ml:「乳清」30ml。常温で半日くらい)が今朝できあがっていました。賞味期限ぎりぎりまで取っておいた『ふくれん』の最後の一本。なめらかでやや酸味がありおいしい。『九州乳業みどり成分無調整豆乳』に比べるとやはりこくがあります。『みどり』のものがもうすぐなくなるので次は『ふくれん』のものにする予定です。

というわけで、「乳清」を種にした豆乳ヨーグルトはなめらかできれい、落ち着いた味のものに仕上がります。貴重な情報を教えていただいた miuraさん、ありがとうございました。なお、乳清と豆乳との比率は乳酸菌液を種にするときとほぼ同じでよいようです。乳清:豆乳1:101:9になるようにします(乳清は豆乳の1割程度――体積比)。

 
乳清のすぐれた特性

2011年8月31日〕「乳清」を種にして作ったヨーグルトは冷蔵庫に入れずに常温でしばらく放置しても亀裂が入ったりすることはなく、きれいでなめらかな状態を維持しながら乳酸菌が活動し続けてやや酸っぱいヨーグルトになります。つまり常温状態に置かれた豆乳ヨーグルトの中では乳酸を産生しながら乳酸菌が増殖しているわけです。冷蔵庫に入れて置いたものから得られた「乳清」と常温のままで置いたものから得られた「乳清」とを比べると後者の方が複数の乳酸菌が連鎖したものがずっと多いことからもそれは分かります。飯山さんのおっしゃる通り、できた豆乳ヨーグルトを冷蔵庫に入れると乳酸菌の活動が不活発になってしまうのに対して、常温の中に置いておけば乳酸菌が活動を続けて増殖するのですね。冷蔵庫に入れない方が沢山の乳酸菌を摂取できるということです。そういう意味では、常温のままでおいてもすが入ったり亀裂が生じたりしない乳清」種のヨーグルトはなかなかのすぐれものかも知れません。

 

2011年9月13日〕その後ときどき、常温で数時間おいた豆乳ヨーグルトをコーヒーフィルターで濾し取って乳清を手に入れています(水増しなしのほんとうの乳清です)。常温でしばらく置いた豆乳ヨーグルトの乳清にはたくさんの乳酸菌と酵母が出てきています。この本物の乳清でヨーグルトを作ると今の気温ですと半日弱できれい・なめらかなものができます。

乳清を濾し取った固形部分はそのまま食べてもいいですが、飯山さんの掲示板で教えて頂いたように味噌汁の椀に入れてインスタントな具にするとちょっと豆腐チック。でも私は小さなふた付きの容器に入れて冷蔵庫に保存し、乳酸菌たっぶりのペーストとしてトーストやリッツにつけて食べています。おいしいです。軽く塩を振っておくとチーズっぽくなるという話も聞きました。

〔メモ〕乳清の濾過
ある程度まとまった乳清を手に入れる場合には小さなコーヒーフィルターでは大変ですし時間もかかります。最近は小さなザルに木綿の布(ペーパータオルでも)を敷き、背の高い容器に載せて一晩くらいかけて乳清を濾し取っています。固形分はタッパウェアに入れて軽く塩を振っておきます。マーガリン代わりにトーストに塗るとおいしい。固形分の中にも乳酸菌や酵母がかなり残っています。――〔追記〕タッパウェアに入れて軽く塩を振った固形分は、水分が残っていると使っているうちに表面に赤色のもの(酵母あるいはカビ)が生えてきますが、布かキッチンペーパーをかぶせて暖かい場所に半日程度置けば水分が飛んでしばらくは変質しません。私はヨーグルティアを使って水分を飛ばしています(ふたをせず布で覆って40℃・8時間)。

〔2012年10月4日 追記〕ペーストに使う固形分ですが、最近は1日かけてゆっくり濾し取った固形分にあら塩を振ってよくかきまぜてからタッパに移し、さらしなどの空気を通すもので覆って冷蔵庫の中で1~2日間水分を飛ばしています。これで1週間くらいは酵母や麹の活動を抑えられます。

〔2013年4月20日 追記〕ヨーグルトから「乳清を濾し取った固形部分」は日本では一般に水切りヨーグルトと呼ばれているようです。欧米ではギリシャヨーグルトという一般名称で市販されており、ふつうの家庭でもプレーンヨーグルトの水分を切ったものをそのまま食べたりさまざまな料理の素材に使ったりしているそうで、ギリシャヨーグルト自体がとてもポピュラーなものらしいです。

2011年9月23日〕今月の初めあたりから私が作った豆乳ヨーグルトのそのほとんどが乳清を種にしたものです。はじめは室温(29~31℃)で放置してできあがるまでに半日(12時間)程度かかっていたものがだんだん短くなって最短で6時間になりました。同じ乳清を使っているのにだんだん短くなるということはこの乳清がだんだん濃くなっている――つまり乳酸菌が増殖している――ということを意味しています。私は採取した乳清をペットボトルに入れて冷蔵庫の中で保管しています。そんな環境でも乳酸菌や酵母は増殖しているわけです。実際調べてみると当初にくらべて乳酸菌も酵母もその密度がずっと上がっています。

はじめは乳清を採取するたびに250mlのペットボトルに入れて別々に管理していましたが本数が増えて面倒なので、途中から 500mlのペットボトル2本にまとめた上で、ある程度使って減ったら新たに採取した乳清を追加するようにしました。冷蔵庫に保管しておいた乳清を使う場合、だいたい常温で 7~8時間程度で豆乳ヨーグルトができます。ただし、ここ数日は気温が低いのでできあがるまでにちょっと時間がかかるようになりました(常温・9時間程度)。

乳清を採取する際に私は、豆乳ヨーグルトを常温で半日くらい放置して乳酸菌が増殖するのを見計らってコーヒーフィルターで濾過します。こうして得られた乳清はやや黄色みを帯びた透明の液体ですが冷蔵庫の中に保管して日にちが経つにつれてこの色が薄くなってきます。乳清には栄養分があるのでそれを摂取して乳酸菌や酵母は増殖しているわけです。しかし乳酸菌の密度がかなり増えても乳清の pH はそれほど下がりません。にもかかわらず乳酸菌の密度が濃いのでその中で雑菌が繁殖することはありません。というわけで、乳清は色も無色に近く、pH もそれほど低くないので他の何かに入れて乳酸菌の種にしても見た目がほとんど変わりません。そのうえ雑菌の繁殖を防いでくれます。この乳清の特徴を生かせば、さまざまな使い途が考えられると思われます。――乳清を常温のまま保存しておくと乳酸菌液と同じように産膜酵母が発生しますが、冷蔵庫に保管しているボトルの乳清には産膜酵母が見られません。また冷蔵庫で長く保管しているうちに乳清は甘い匂いを発するようになります。

2013年10月24日 メモ〕乳清に少量の豆乳を入れる
〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルトと内生菌」をご覧になると分かる通り、ほとんどの植物性食品が豆乳ヨーグルトの種になります。それらの中にはたくさんの乳酸菌を含むものもありますが多くのものはそれほどたくさんの乳酸菌を含んでいるわけではありません。それでも豆乳ヨーグルトができるのは成分無調整豆乳には乳酸菌を増殖させるための栄養源やエネルギー源となるさまざまな成分が含まれているためだと思われます。実際私はいろいろな乳酸菌液に豆乳を少量加えて観察してみました。その結果、それらの中で乳酸菌が増殖することが確認できました。

ところで採取した後冷蔵庫に保存している乳清にも乳酸菌や酵母がいますがその中にいる乳酸菌の数は通常の乳酸菌液の中にいるものと比べるとその数が少ないことが分かります。この乳清も少量の豆乳を入れると乳酸菌の数が増えます。加える成分無調整豆乳の量は乳清1リットルに対して大さじ2杯(30ml)程度で十分です。乳清500mlなら豆乳大さじ1杯(15ml)、200mlなら豆乳小さじ1杯ちょっと(6ml)くらいにします。

少量の豆乳を加えることによって中に豆乳ヨーグルトができてその時に乳酸菌が増えます。そのため、豆乳を少し加えたこの乳清を種にしてヨーグルトを作る場合、乳清の量は通常の半分で済む上にできあがったヨーグルトは酸っぱ目でおいしいものになります。これはお薦めです。なお種にするときは、乳清の容器を振って上澄み部分と下に沈んでいる豆乳やヨーグルト部分とをよく混ぜてから使うようにして下さい。

2011年10月1日甲斐路(かいじ)をもらったので皮をむいて豆乳ヨーグルトに入れて食べてみました。そのまま食べても甘くておいしい甲斐路、種の周りの酸味も豆乳ヨーグルトにはぴったりです。ブルーベリーソースもなかなかのものですが生の果物はさらにおいしい。

乳清種の豆乳ヨーグルト

2011年11月11日〕ときどきは乳酸菌液種の豆乳ヨーグルトも作りますが、9月初めあたりからは主として乳清種のヨーグルトを2日に1回くらいのペースで作っています。豆乳250mlに乳清30ml弱。これを半分ずつ2日で食べます。最近は気温が下がってきて、常温だとけっこう時間がかかってしまうのでホットマット(弱)の上に置いています。これだと11~12時間で固まります。そのまましばらく置いてから半分を食べ、残りを冷蔵庫に入れて翌日食べます。豆乳は千葉の妹がオーケーストアで買って送ってくれるふくれんのもの。JAから通販で買うよりもずっと安く手に入ります。

2011年11月30日粗糖を入れてみた
乳清種の豆乳ヨーグルトを作るときに粗糖を入れてみました。豆乳250ml+乳清60ml+粗糖小さじ2杯強。黒糖だと色がついてしまうのではと思って粗糖にしました。約半日でできました(ホットマット上)。固めのものができたので「おや?」と思い、食べてみてびっくり。かなり酸っぱい。

2011年12月1日〕昨日の追記について。粗糖を溶かすために豆乳を鍋に入れて温めたことを失念していました。粗糖が原因で固くなったり酸っぱくなったりしたと判断したのは早計だったかも知れません。豆乳を温めたことにより乳酸菌や酵母の働きが活発になり、その結果固くなった・酸っぱくなった可能性もあります。――〔追記〕その後何回か粗糖を入れて作りました。入れなかったものよりもやはり酸っぱくなります。

2011年12月29日〕寒くなってヨーグルトができるまでに時間がかかるようになりました。しばらく前からホットマット(弱)上に置くだけでなくその上にフリースの膝掛けをかぶせてさらに座ぶとんを載せて保温するようにしています(とぎ汁培養のペットボトルも)。30℃以上の状態が保たれているのは確実です。そのためもあって完成するまでに12~14時間。できあがりのヨーグルトは酸っぱ目でピリピリ感のあるものになっています。ただしできあがりはなめらかできれいです。最近はこの酸っぱいヨーグルトがおいしく感じられるようになりました。――〔2012.02.02 追記〕10日ほど前から冷え込みが厳しくなりました。そのせいでしょうか、豆乳ヨーグルトができるまでにさらに時間がかかるようになりました。ホットマットの上でも 15~18時間かかることがあります。

〔メモ〕乳清を化粧水として使う
<乳酸菌を培養する(1)>の 乳酸菌液の利用・活用・効能 にも書きましたが、豆乳ヨーグルトの乳清は顔や手につける化粧水としてもすぐれものです。乳酸菌液も乾燥肌やかゆみに効きますし、これまで私も乳酸菌液をひげ剃り後や洗顔後の顔につけていましたが、乳清の方がしっとりとしていて肌にやさしそうな気がします。

〔追記〕乳清を小瓶に入れ、中に数滴のスクワランオイルを加えてよく振ると乳化します。これによって保湿性がよくなりますし、スクワランオイルはべたつきがほとんどないので顔に塗ったりリップクリーム代わりに使うとなかなかいい感じです。乳酸菌や酵母がずっと生き続けているので少量づつ作って早めに使い切るのが一番ですが、作りすぎたときは冷蔵庫の中に保管すればかなり長く使えます。

〔メモ〕豆乳ヨーグルトはよくかき混ぜてから食べるとおいしい
豆乳ヨーグルトにはいろいろなものが合いますが、食べる前にスプーンなどでよくかき混ぜるとまろやかでおいしくなります。私の一番のお気に入りはブルーベリーがたっぷり入ったブルーベリーソース。ちょっと高価ですが…。またよくかき混ぜた豆乳ヨーグルトをカレーやシチューなどにかけて食べるとひと味違ったものになります。

〔2012年4月17日 追記〕ヨーグルティアの薦め
保温マットの上で豆乳ヨーグルトを作るのも悪くはありませんが、せっかくのヨーグルティアを使わないのももったいないので最近はもっぱらヨーグルティアを利用しています。古くなった乳酸菌液を使う場合でも時間を長目(9~10時間)にすればきれいなヨーグルトができます。

〔2011年7月8日 メモ〕(1)ヨーグルティアについて
ヨーグルティアはいろいろあるヨーグルトメーカーの中でも使い勝手のよいすぐれものだと私は思います。容器の内容積が 1200cc あるので 1000ml の豆乳 1パック分と種菌液とを入れてもまだ余裕があります。電子レンジでの殺菌処理もできますし、内容器が2個付いているのも便利です。25~65℃(1℃きざみ)の範囲で温度が設定できるためヨーグルトだけでなく甘酒作りやその他いろいろな用途に使えます。タイマー設定時間が 1~48時間と広いのも魅力です。大学の研究室で簡易恒温槽として使うところもあるというのも頷ける話です。

9180円(税込み)とちょっと高いのが難点ですが楽天などで探すと税込み・送料別で 5800~6300円くらいで買えます(送料込だと 6400円くらいから)。なおふつうの「ヨーグルティア」と「ヨーグルティア スタートセット」はまったく同じものです。色は白・青・ピンクの三色から選べます。

(2)ふくれん 成分無調整豆乳
私は豆乳ヨーグルト作りに癖のないふくれんの「成分無調整豆乳」を使っています。原料は九州産の「ふくゆたか」という大豆です。通販で購入すると少々高いですが、スーパーなどで購入すればそれほどでもありません。東京・神奈川・埼玉・千葉なら『オーケーストア』がお薦め。1000mlのパック1本が200円以下(税込み)で買えます。とはいえ私が住む近くには『オーケーストア』はありませんので、通販の中では比較的安価な Amazonの『オーナインショップ』で2箱(1リットル×6本×2箱=12本で2,590円)まとめて購入しています。北海道・沖縄・離島以外は送料無料なので1本あたり216円(2015年7月現在)ということになります。

securitytokyoさんの関連ツイート 2012年01月27日(金)  

ふくれん豆乳(福岡甘木工場・九州産大豆原料):放射性セシウム→不検出。都内スーパーで購入。SecurityTokyo Ge半導体検出器による検出限界0.1Bq/kgの精密測定。 http://securitytokyo.com/data/fukuren_tonyu.html

posted at 13:54:28

ふくれん豆乳 RT @yasway5 会社にも問合せ確認、福岡県の市水(=水道水)と井水(=井戸水)を混ぜて、活性炭等で処理をした水、福岡県の市水をイオン交換した水を使用 RT @securitytokyo: ふくれん豆乳(福岡甘木工場・九州産大豆原料):放射性セシウム→不検出。

posted at 14:34:11

〔注記〕米のとぎ汁や米ぬか水等を利用した米乳酸菌の培養に関する基本的な事項や知っておくべき大切な情報は <乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕> に載せてあります。まだお読みでない場合は一通り目を通しておかれることをお勧めします。また、その記事には 乳酸菌液の利用・活用・効能関連記事へのリンク集 も載せてあります。

なお、日々の実践を通して新たに分かったことや新しい知見、あるいは誤っていた記述など、<乳酸菌を培養する(1)>の内容は頻繁に更新・追加されていますのでときどき目を通して頂ければ幸いです。

――乳酸菌を培養する――

   (1)〔基礎編〕  米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)
   (2)〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養
   (3)〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
   (4)〔応用編3〕通販の米ぬかを使った米ぬか培養液
   (5)〔応用編4〕飯山氏、拡大培養の「秘法」を明かす
   (6)〔応用編5〕発泡乳酸菌液と乳酸菌風呂
   (7)〔応用編6〕乳清(ホエー)で作る豆乳ヨーグルト
   (8)〔応用編7〕乳酸菌風呂、その2
   (9)〔探究編1〕古米の玄米と米乳酸菌、玄米浸潤液
 (10)〔探究編2〕玄米浸潤培養液
 (11)〔探究編3〕黒糖と白糖、乳酸菌風呂3
 (12)〔探究編4〕米ぬかと糖だけを使った培養実験
 (13)〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト(TGGヨーグルト)
 (14)〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト
 (15)〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト
 (16)〔展開編4〕豆乳だけでヨーグルトができた
 (17)〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルトと内生菌
 (18)〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか
 (19)〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液
 (20)〔探究編6〕炊いたご飯と乳酸菌
 (21)〔展開編6〕超大雑把な蓬乳酸菌の培養
 (22)〔発展編2〕玄米豆乳乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
 (23)〔発展編3〕濃いとぎ汁と乳酸菌の増殖率
 (24)〔探究編7〕白米浸漬培養液も乳酸菌が多い
 (25)〔基礎編2〕七分づき米のとぎ汁培養液
 (26)〔発展編4〕米麹の力(米と麹で作る濃密な乳酸菌液)
 (27)〔発展編5〕黒糖と米麹の併用/米麹と産膜性酢酸菌
 (28)〔展開編7〕手軽にできる蓬乳酸菌の培養
 (29)〔展開編8〕色がきれいな赤紫蘇乳酸菌液
 (30)〔展開編9〕ミカンの皮の乳酸菌液

 乳酸菌を培養する(1)~(30)をまとめて読む。

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