乳酸菌を培養する(14)――〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト(PC版ページへ)

2012年12月09日22:21  科学・教育>発酵

――乳酸菌を培養する――

 〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
 〔応用編6〕乳清(ホエー)で作る豆乳ヨーグルト
 〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト(TGGヨーグルト) ―― 玄米・白米・米ぬか・米粉…で作るヨーグルト
 〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト
 〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト
 〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルトと内生菌 ―― 野菜・果実・穀物・蜂蜜・梅干…等で作るヨーグルトのまとめ
 〔発展編2〕玄米豆乳乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト

 豆乳ヨーグルト作りの記事をまとめて読む。

 関連:豆乳ヨーグルト関連の記事をまとめて読む。

 乳酸菌を培養する(1)~(30)をまとめて読む。

〔2012.12.13 追記〕2回目の実験

〔2012.12.20 追記〕3回目の実験


白米+豆乳、あるいは玄米+豆乳で豆乳ヨーグルトができることが分かった今〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト、「とぎ汁と豆乳で豆乳ヨーグルトができる」と聞いてももはや誰も驚かないような気がしますが、昨日米をとぎながら「このとぎ汁と豆乳だけでもヨーグルトができるのではないか」とふと思いました。

〔注記〕自家製豆乳ヨーグルトの作り方
豆乳ヨーグルトを作るには豆乳(種菌)とが必要です。ヨーグルト作りには成分調製豆乳よりもミネラル分の多い無調整豆乳の方が適しています。この記事の末尾にあるように私は「ふくれん 成分無調製豆乳」を使っています。なお、紀文の成分無調整豆乳を使うとヨーグルトの表面が薄いピンク色になりますがこれはネット上ではよく知られていることで食べても害はないそうです。

私はふくれんの成分無調製豆乳がほとんどでそれ以外のものはごくわずかしか使ったことがありませんがこれまでの4年間で豆乳ヨーグルトの表面がピンクや赤色になったことは一度もありません(2015年8月現在)。ふくれんの場合表面は白か非常に淡いクリーム色になり、内部はややクリーム色がかったかなといった感じで、全体的にはほとんど白といってよい程度の色合いになります。――画像をクリックすると別窓で原寸表示されます。

(1) 「〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト」にはとぎ汁培養や米ぬか培養などで作った発酵乳酸菌液ヨーグルトそのものを種に使う豆乳ヨーグルトについて、また「〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト」には豆乳ヨーグルトから濾し取った乳清whey:ホエー)を種として使う豆乳ヨーグルトについてそれぞれまとめてあります。

(2) 「〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト」には玄米白米、あるいは米ぬか米粉を種として豆乳ヨーグルトを作る方法が書いてあります。

(3) また、日本茶(茶葉)にも乳酸菌が住み着いているのでこれを種にして豆乳ヨーグルトを作ることもできます。深蒸し茶や煎茶を種に使って豆乳ヨーグルトを作る方法については「〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト」にまとめました。

(4) 「〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルト」にはさまざまな野菜や果実、蜂蜜や梅干しなどの植物系食品を種として作る豆乳ヨーグルト全般について整理してまとめてあります。

〔注記〕なお、ヨーグルトメーカーを使用しないで豆乳ヨーグルトを作る場合はできるだけ作る量に近い容量の蓋付き容器を使うのが成功する確率が高いと思います。完全に密閉できるものがあれば理想的です(要するに空気ができるだけ少ない方がよいということです)。そしてできるだけ暖かい場所に置くこと。この二つが大事です。――私はヨーグルティアを使っていますが作る量が種菌と豆乳を合わせて300ml弱なので、最近はヨーグルティアの容器に入る大きさで容量300~350mlの蓋付き容器に種菌と豆乳を入れ、ヨーグルティアの容器には300ml強の水を入れてその中に浮かせるようにセットしています。湯煎をしている形になるので温度も一定に保たれるのではないかと思います。作るヨーグルトの量に合わせた容器を使い始めてからは固めでしっかりとしたヨーグルトができるようになりました。

「木の枝と豆乳、白米と豆乳でヨーグルトができるならとぎ汁と豆乳でできないはずはない。できあがった発酵乳酸菌液に比べれば乳酸菌や酵母の数は少ないかも知れないけれど、どうやら豆乳には乳酸菌が短時間で爆発的に増殖できるような何かが含まれているようだから、乳酸菌が発酵する前のとぎ汁だって使えるに違いない」――とそんなことを考えたわけです。

ちょっと前まで食べていた白米*1がなくなったので、今食べている玄米*2から 4日前に 1リットル(5カップ)だけ自家精米した白米を食べ始めました――(この玄米がなくなったら2010年産玄米を使う予定)。今回使ったのは自家精米したこの白米のとぎ汁です。

*1 山梨県北杜市産白米(有機無農薬・2010年産・2011年9月精米)

*2 山梨県清里高原産玄米(有機無農薬・2011年産・2012年5月精米)

 
1回目の実験

さて、ヨーグルト作りの種に使うのは いつものようにして作った白米とぎ汁培養液(とぎ汁にあら塩を加えたもの)です。今回はヨーグルト作りに使う分のことを考えて、1合分のとぎ汁(約500ml)と 1%相当(小さじ1杯強=約5g)のあら塩とを 500mlのペットボトルに入れたあと、足りない分の水をボトルいっぱいになるまで入れます。蓋を閉めてからボトルをよく振ってあら塩を溶かし、その培養液から 30ml(大さじ2杯)を計り取ってヨーグルティアの容器に入れます。そこに豆乳250ml を加えて 40℃・9時間 にセットしました。なおペットボトルに残った培養液の量はいつも作っているときとほぼ同じくらい(やや少なめ)になりました。こちらはいつものように日付・時間・ボトルの内容等の情報を紙片に書き込んでからセロテープでボトルに貼り付け、ホットマットの上に寝かせます。

セット時間を 8時間でなく 9時間にしたのは、乳酸菌液に比べて乳酸菌の数が少ないことを考慮したからです。実際 8時間ほど経ったとき(就寝直前)に覗いてみるとまだ固まっていませんでした。そのまま寝てしまったので実際にどのくらいで固まったのか不明ですが朝起きてみると、しっかりと固まっていました。9時間で固まったのか、あるいは余熱を使ってそれ以上の時間かかったのか、そのあたりは明確ではありません。つぎは 9時間で固まるかどうかしっかりチェックします。できあがったヨーグルトは数時間冷蔵庫に保管した後食べてみましたが白米+豆乳で作ったものとほとんど同じでした(やや柔らかめながらきれいでなめらか、やや酸っぱ目でおいしかった)。

自家精米した白米のとぎ汁はふつうの白米のとぎ汁よりも濃い目です。それでも 8時間では固まらなかったわけですから普通の白米とぎ汁を使う場合はとぎ汁の量を多めにするか、時間を長目にするか、どちらかにする必要がありそうです。また、常温で作る場合は白米+豆乳に比べると固まるまでにかかる時間が長くなるだろうと思います(豆乳をあらかじめ 40℃くらいに温めておくと早くできます)。

というわけで、とぎ汁を使って豆乳ヨーグルトを作る場合は乳酸菌液や乳清の場合よりも少し多めに入れること(とぎ汁:豆乳=1:6≒40ml250ml)。それと、あら塩少々を入れた方がよさそうです(豆乳250mlに対して小さじ 5分の1~4分の1 程度)。粗糖か黒糖あるいはオリゴ糖を入れるとさらによいと思います(豆乳250mlに対して小さじ 2分の1~1杯程度)。

また、私の実験のように1回目、2回目のとぎ汁を合わせたものを使うのではなく、乳酸菌や酵母がたくさんいる1回目の濃いとぎ汁を利用すればより確実になると思います。

 
2回目の実験

2012年12月13日 追記〕とぎ汁培養液を作るとき私はあらかじめペットボトルいっぱいに水を満たしておきます。その水の約4分の1で米をすすぎ、そのすすぎ水をザルで濾し取った後1回目のとぎを行ない約4分の1の水を注いですすぎ、そのすすぎ水をザルで濾し取ります。さらに2回目のとぎを行ない残りの水を注いですすぎ、そのすすぎ水をザルで濾し取ります。こうして得たとぎ汁(最初のすすぎ水+1回目のとぎ汁+2回目のとぎ汁)とあら塩とをペットボトルに入れます。これが私の作るとぎ汁培養液です。

1回目の実験で使った種菌液はこのようにして得たとぎ汁培養液でした。今回の実験では(最初のすすぎ水+1回目のとぎ汁)をよくかきまぜた濃いとぎ汁を使いました。

この濃いとぎ汁 30ml(大さじ2杯) とあら塩小さじ約5分の1 とをヨーグルティアの容器に入れ、そこに豆乳 250ml を加えてから 40℃・9時間 にセットしました。

途中 7時間後に覗いたときにはまだ固まっていませんでした。その後 8時間後にチェックしてみるつもりでいたのですがうっかりしていて、つぎに覗いたのは 8時間50分後。このときにはすでに固まっていました。というわけで、9時間以内に固まったことは確かですが、正確に 8時間何分で固まったのかは分かりませんでした。

2012年12月15日 追記〕10時間ほど冷蔵庫に入れておいたものを昨日食べてみました。やや酸っぱ目。こくがあっておいしい。ちょっと塩の味が残っていました。あら塩はもう少し少なめでいいかもしれません。

 
3回目の実験

2012年12月20日 追記〕今回は(最初のすすぎ水+1回目のとぎ汁+2回目のとぎ汁)40ml(大さじ2杯と3分の2) とあら塩少々とをヨーグルティアの容器に入れ、そこに豆乳 250ml を加えてから 40℃・8時間 にセットしました。1回目の実験よりもとぎ汁を多めにしたことによって 8時間できれいに固まりました。冷蔵庫に数時間入れてから食べてみましたが、やや水分多めながら味はまあまあおいしいものになっていました。

とぎ汁+豆乳でもヨーグルトができることがはっきり分かりましたので、とぎ汁を使った実験はこれで終了し、通常の乳酸菌液あるいは乳清を使う方法に戻ります。

〔2011年7月8日 メモ〕(1)ヨーグルティアについて
ヨーグルティアはいろいろあるヨーグルトメーカーの中でも使い勝手のよいすぐれものだと私は思います。容器の内容積が 1200cc あるので 1000ml の豆乳 1パック分と種菌液とを入れてもまだ余裕があります。電子レンジでの殺菌処理もできますし、内容器が2個付いているのも便利です。25~65℃(1℃きざみ)の範囲で温度が設定できるためヨーグルトだけでなく甘酒作りやその他いろいろな用途に使えます。タイマー設定時間が 1~48時間と広いのも魅力です。大学の研究室で簡易恒温槽として使うところもあるというのも頷ける話です。

9180円(税込み)とちょっと高いのが難点ですが楽天などで探すと税込み・送料別で 5800~6300円くらいで買えます(送料込だと 6400円くらいから)。なおふつうの「ヨーグルティア」と「ヨーグルティア スタートセット」はまったく同じものです。色は白・青・ピンクの三色から選べます。

(2)ふくれん 成分無調整豆乳
私は豆乳ヨーグルト作りに癖のないふくれんの「成分無調整豆乳」を使っています。原料は九州産の「ふくゆたか」という大豆です。通販で購入すると少々高いですが、スーパーなどで購入すればそれほどでもありません。東京・神奈川・埼玉・千葉なら『オーケーストア』がお薦め。1000mlのパック1本が200円以下(税込み)で買えます。とはいえ私が住む近くには『オーケーストア』はありませんので、通販の中では比較的安価な Amazonの『オーナインショップ』で2箱(1リットル×6本×2箱=12本で2,590円)まとめて購入しています。北海道・沖縄・離島以外は送料無料なので1本あたり216円(2015年7月現在)ということになります。

securitytokyoさんの関連ツイート 2012年01月27日(金)  

ふくれん豆乳(福岡甘木工場・九州産大豆原料):放射性セシウム→不検出。都内スーパーで購入。SecurityTokyo Ge半導体検出器による検出限界0.1Bq/kgの精密測定。 http://securitytokyo.com/data/fukuren_tonyu.html

posted at 13:54:28

ふくれん豆乳 RT @yasway5 会社にも問合せ確認、福岡県の市水(=水道水)と井水(=井戸水)を混ぜて、活性炭等で処理をした水、福岡県の市水をイオン交換した水を使用 RT @securitytokyo: ふくれん豆乳(福岡甘木工場・九州産大豆原料):放射性セシウム→不検出。

posted at 14:34:11

〔注記〕 米のとぎ汁や米ぬか水等を利用した米乳酸菌の培養に関する基本的な事項や知っておくべき大切な情報は <乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕> に載せてあります。まだお読みでない場合は一通り目を通しておかれることをお勧めします。また、その記事には 乳酸菌液の利用・活用・効能関連記事へのリンク集 も載せてあります。

なお、日々の実践を通して新たに分かったことや新しい知見、あるいは誤っていた記述など、<乳酸菌を培養する(1)>の内容は頻繁に更新・追加されていますのでときどき目を通して頂ければ幸いです。

――乳酸菌を培養する――

   (1)〔基礎編〕  米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)
   (2)〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養
   (3)〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
   (4)〔応用編3〕通販の米ぬかを使った米ぬか培養液
   (5)〔応用編4〕飯山氏、拡大培養の「秘法」を明かす
   (6)〔応用編5〕発泡乳酸菌液と乳酸菌風呂
   (7)〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト
   (8)〔応用編7〕乳酸菌風呂、その2
   (9)〔探究編1〕古米の玄米と米乳酸菌、玄米浸潤液
 (10)〔探究編2〕玄米浸潤培養液
 (11)〔探究編3〕黒糖と白糖、乳酸菌風呂3
 (12)〔探究編4〕米ぬかと糖だけを使った培養実験
 (13)〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト
 (14)〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト
 (15)〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト
 (16)〔展開編4〕豆乳だけでヨーグルトができた
 (17)〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルト ―― 野菜・果実・穀物・蜂蜜・梅干…等で作るヨーグルトのまとめ
 (18)〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか
 (19)〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液
 (20)〔探究編6〕炊いたご飯と乳酸菌
 (21)〔展開編6〕超大雑把な蓬乳酸菌の培養
 (22)〔発展編2〕玄米豆乳乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
 (23)〔発展編3〕濃いとぎ汁と乳酸菌の増殖率
 (24)〔探究編7〕白米浸漬培養液も乳酸菌が多い
 (25)〔基礎編2〕七分づき米のとぎ汁培養液
 (26)〔発展編4〕米麹の力(米と麹だけで作れる濃密な乳酸菌液)
 (27)〔発展編5〕黒糖と米麹の併用/米麹と産膜性酢酸菌
 (28)〔展開編7〕手軽にできる蓬乳酸菌の培養
 (29)〔展開編8〕色がきれいな赤紫蘇乳酸菌液
 (30)〔展開編9〕ミカンの皮の乳酸菌液

 乳酸菌を培養する(1)~(30)をまとめて読む。

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