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2014年03月20日(木)| 科学・教育>発酵 |  
乳酸菌を培養する(24)――〔探究編7〕白米浸漬培養液も乳酸菌が多い

最終更新日 2014年4月1日〕

――乳酸菌を培養する――

 〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)

 〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養

 〔探究編2〕玄米浸潤培養液

 〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液

 〔展開編6〕超大雑把な蓬乳酸菌の培養

 〔探究編7〕白米浸漬培養液も乳酸菌が多い

 〔基礎編2〕七分づき米のとぎ汁培養液

 〔発展編4〕米麹の力(米と麹だけで作れる濃密な乳酸菌液)

 〔発展編5〕黒糖と米麹の併用/米麹と産膜性酢酸菌

 〔展開編7〕手軽にできる蓬乳酸菌の培養

 〔展開編8〕色がきれいな赤紫蘇乳酸菌液

 〔展開編9〕ミカンの皮の乳酸菌液

 植物性乳酸菌(自家製乳酸菌)の培養に関する記事をまとめて読む。

 浸漬培養に関する記事をまとめて読む。

 乳酸菌を培養する(1)~(30)をまとめて読む。

 関連:〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか

 関連:〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト

 関連:〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト(TGGヨーグルト) ―― 玄米・白米・米ぬか・米粉…で作るヨーグルト

 関連:〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルト ―― 野菜・果実・穀物・蜂蜜・梅干…等で作るヨーグルトのまとめ

 豆乳ヨーグルト作りの記事をまとめて読む。

〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液」の実践から玄米を浸漬した培養液で作った乳酸菌液は乳酸菌密度がとても高いことが分かりました。そして濃いとぎ汁を使った培養液で作った乳酸菌液でも乳酸菌密度がそれなりに高くなることが分かりました。これらのことから考えると玄米ならぬ白米を水に浸漬した培養液でも同じように乳酸菌密度の高い乳酸菌液ができるのではないかと私は考えました。そしてさっそく白米浸漬培養の実験をしてみることにしました。

〔注記〕白米浸漬培養で作った乳酸菌液のことを当記事中では簡単に「白米乳酸菌液」と記します。

なお、以下の実験で使った白米は 2012年産の玄米(古米)を自家精米器で精白したものです。実はここ 2か月ほどの間同じ玄米を自家精米器で七分づきした米を食べており、とぎ汁培養ではこちらの七分づき米のとぎ汁を使用しています。

この記事の目次

 
白米浸漬培養
白米浸漬培養液も発酵力が高い

実験は2リットルの培養液で行ないました。使った材料は以下の通りです。

 白米:1カップ(200ml)  あら塩:小さじ4杯(約18g=培養液の1%弱)
 黒糖:大さじ1杯強×4(約60g=培養液の3%)  水:2リットル

自家精米した白米には胚芽のかけらが混じっていますがその量はわずかです。そこで浸漬する白米の量を玄米よりも少し多めにしました。また、あら塩はやや少なめにしましたが黒糖ももう少し少なくてもよいかも知れません。黒糖は最初ではなく 3日後に投入します。

初日:2リットルのペットボトルに白米1カップあら塩小さじ4杯を入れ、そこに水2リットルを加えます。蓋をきちんと閉めて暖かい場所に置きます。実験を行なったのは気温が低い時期だったのでホットマットの上に横にして上にカバーをかけました。

1日後:それなりの量の泡が発生しています。

2日後:発泡量が増えています。pH は5.5。

3日後:消えにくい泡が昇ってきています。乳酸菌が順調に増殖しているようです。ボトルをよく振って培養液中にたまった気体を逃がしてから、黒糖大さじ1杯強×4を入れます。入れた後はボトルを振って黒糖を溶かし、再びホットマットの上に寝かせます。――ボトルを振るときには蓋をきちんと閉め、振った後蓋を開けるときには中身が吹き出してしまわないようにゆっくりと慎重に。吹き出しそうになったらすぐに蓋を閉めて泡が消えるのを待って再びゆっくりと蓋を開けて気体を逃がします。

4日後:pH が 3.5 になりました。発泡はかなり盛んです。

5日後:カバーを外してみるとボトルがパンパンにふくれあがっています。二酸化炭素が大量に発生しているようなので慎重に蓋をゆるめて気体が出たらすぐに蓋を閉めます。再びボトルがふくれあがるほどの発泡。今度も慎重に蓋をゆるめ気体を逃がします。発泡が落ち着くまでこれを何回か繰り返します。玄米(浸漬)培養の時よりも発泡が始まるのが早めです。甘皮がない分早くデンプンなどが溶け出しているからかもしれません。

6日後:引き続き発泡中。顕微鏡でみると相当量の乳酸菌がいます。この密度は玄米(浸漬)培養液とほとんど変わりがありません。酵母は大きめの円形・楕円形が主ですがその数はさほど多くはありません。pH は 3.5弱になりました。

8日後:発泡が続いています。ホットマットの上から台所の床の上にボトルを移しました。浮いている胚芽のかけらがありますが上澄みを濾過すれば乳酸菌液として使っても構わない状態になっています。

11日後:ゆるやかに発泡中。pH は 3.0強。乳酸菌密度の高い状態が続いています。酵母は少し増えたようですがコロニーを形成するほどではありません。

13日後:発泡はおさまりましたが蓋を開けるとたまった二酸化炭素の抜ける「プシュッ」という音がします。酵母がかなり増えて小・中のコロニーができています。コロニーを形成しているのは主に桿形のものです。乳酸菌密度は相当なものです。pH は3.0強。結構酸っぱいです。浮遊していた胚芽のかけらもすべて沈み、ほぼ2週間で乳酸菌液として完成したとみてよいでしょう。

2014年4月1日〕写真が25日後の白米乳酸菌液。乳酸菌の増殖が落ち着いて、酵母がたくさん増えました。pH は 3.0 になっています。写真は12日後の七分づき米の乳酸菌液(1合を2リットルの水に浸漬)。栄養分や酵素が豊富なためでしょうか、玄米培養液とほぼ同じ程度の乳酸菌が見られます。酵母はまだ増え続けています。pH は 3.0。
――写真をクリックすると別窓で原寸表示します。

白米乳酸菌液の乳酸菌密度は玄米乳酸菌液に匹敵する

というわけで私の推測通り、白米浸漬培養で得られる白米乳酸菌液は乳酸菌密度の高いものになりました。玄米が手元にないという方も是非試してみて下さい。

 
補充液(栄養液)

玄米浸漬培養の実践から分かったことですが、玄米乳酸菌液や白米乳酸菌液はすぐに使わないならばそのまま保存しておきときどきガス抜きをする程度でかなりの期間置いておけます。完成した玄米乳酸菌液や白米乳酸菌液を使う場合は、底に沈んでいる米粒を残して上澄みを全部取り出して別のボトルに移したものを使うようにするのがよいと思います。培養に使ったボトルに残った米粒は繰り返し培養に使えます。あら塩と水を加えて暖かい場所に置き、3日後に黒糖を入れます。当初の乳酸菌や酵母の数が多いため比較的短期間で乳酸菌液ができあがります。補充液(栄養液)に使うあら塩や黒糖、水の分量は最初の培養液を作ったときと同じにします。

 
pH試験紙/乳酸菌液の利用・活用・効能等について

〔注記〕pH試験紙については「〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた」の「pH試験紙・培養液の色(10円硬貨の利用)」をご覧下さい。pH試験紙が手元にない場合の簡易判定に10円硬貨を利用する方法についても記してあります。

〔注記〕乳酸菌の培養に用いて使い終わった使ったペットボトルの汚れは水で洗うだけで十分ですがボトル内部の肩口の辺りに付着している浮遊物や産膜などはブラシで落とせます。なお、「〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた」の「培養液の濾過・沈殿培養液・ボトル等の洗浄」でご紹介している「フルフルボトル洗い」を使うと手間がかからず簡単にペットボトルの洗浄ができます。

〔注記〕 米のとぎ汁や米ぬか水等を利用した米乳酸菌の培養に関する基本的な事項や知っておくべき大切な情報は <乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕> に載せてあります。まだお読みでない場合は一通り目を通しておかれることをお勧めします。また、その記事には 乳酸菌液の利用・活用・効能関連記事へのリンク集 も載せてあります。

なお、日々の実践を通して新たに分かったことや新しい知見、あるいは誤っていた記述など、<乳酸菌を培養する(1)>の内容は頻繁に更新・追加されていますのでときどき目を通して頂ければ幸いです。

――乳酸菌を培養する――

   (1)〔基礎編〕  米乳酸菌を培養してみた
   (2)〔応用編1〕米ぬか培養液・拡大培養
   (3)〔応用編2〕乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
   (4)〔応用編3〕通販の米ぬかを使ってみる
   (5)〔応用編4〕飯山氏、拡大培養の「秘法」を明かす
   (6)〔応用編5〕発泡乳酸菌液と乳酸菌風呂
   (7)〔応用編6〕乳清で作る豆乳ヨーグルト
   (8)〔応用編7〕乳酸菌風呂、その2
   (9)〔探究編1〕古米の玄米と米乳酸菌、玄米浸潤液
 (10)〔探究編2〕玄米浸潤培養液
 (11)〔探究編3〕黒糖と白糖、乳酸菌風呂3
 (12)〔探究編4〕米ぬかと糖だけを使った培養実験
 (13)〔展開編1〕玄米で作る豆乳ヨーグルト
 (14)〔展開編2〕とぎ汁で作る豆乳ヨーグルト
 (15)〔展開編3〕日本茶で作る豆乳ヨーグルト
 (16)〔展開編4〕豆乳だけでヨーグルトができた
 (17)〔展開編5〕植物系で作る豆乳ヨーグルト ―― 野菜・果実・穀物・蜂蜜・梅干…等で作るヨーグルトのまとめ
 (18)〔探究編5〕米乳酸菌は120℃に耐えるか
 (19)〔発展編1〕驚異の玄米浸漬培養液
 (20)〔探究編6〕炊いたご飯と乳酸菌
 (21)〔展開編6〕超大雑把な蓬乳酸菌の培養
 (22)〔発展編2〕玄米豆乳乳酸菌液で作る豆乳ヨーグルト
 (23)〔発展編3〕濃いとぎ汁と乳酸菌の増殖率
 (24)〔探究編7〕白米浸漬培養液も乳酸菌が多い
 (25)〔基礎編2〕七分づき米のとぎ汁培養液
 (26)〔発展編4〕米麹の力(米と麹だけで作れる濃密な乳酸菌液)
 (27)〔発展編5〕黒糖と米麹の併用/米麹と産膜性酢酸菌
 (28)〔展開編7〕手軽にできる蓬乳酸菌の培養
 (29)〔展開編8〕色がきれいな赤紫蘇乳酸菌液
 (30)〔展開編9〕ミカンの皮の乳酸菌液

 乳酸菌を培養する(1)~(30)をまとめて読む。

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コメント
 
[855] 
2014/03/20(木)16:06:50 | URL | グレープおばさん[編集
シカゴさん、こんにちは(^o^)

驚きました・・・
グレープおばさんも同じ事をしています・・・
2月28日に、米の分量は違うのですが、500㏄のペットボトルに白米大さじ1入れて培養しています。

玄米にも乳酸菌が沢山居ます。
とぎ汁にも沢山居ます。して思ったんです・・・
白米だって大量に乳酸菌が作れるはずと・・・
で、培養しました。
PHは、オレンジの3です。

これって邪道かなぁ~と思って載せませんでした(^_^;)
 
[856] Re: タイトルなし
2014/03/20(木)17:44:33 | URL | シカゴ・ブルース[編集
グレープおばさん、こんにちは。

> グレープおばさんも同じ事をしています・・・
> 2月28日に、米の分量は違うのですが、500㏄のペットボトルに白米大さじ1入れて培養しています。
>
> 玄米にも乳酸菌が沢山居ます。
> とぎ汁にも沢山居ます。して思ったんです・・・
> 白米だって大量に乳酸菌が作れるはずと・・・
> で、培養しました。
> PHは、オレンジの3です。

玄米浸漬培養に使う玄米の量は水2リットルに対して1合(180ml)ですから単純に水500mlなら45mlつまり大さじ3杯ということになります。

水500mlに対して白米大さじ1杯はちょっと少ないかなと思いますが、それでも栄養分となるデンプンやタンパク質はふつうの白米とぎ汁よりは多いかもしれません。でも当初の乳酸菌や酵母の数はちょっと少なめ?

時間さえかければ栄養分の点から十分な乳酸菌が増えるでしょうね。

> これって邪道かなぁ~と思って載せませんでした(^_^;)

邪道ということはないと思いますよ。ごく当たり前の発想ではないかと。

2011年の5月にとぎ汁乳酸菌を作り始めた頃、まだあら塩や黒糖を入れずに培養をしていた頃のことです。私は単純に白米でもできるだろうと考えて500mlのペットボトルに白米を50mlくらい入れて培養実験をしたことがあります。そのときは糖分を入れなかったのでなかなか pHが下がらず、にもかかわらず途中から発泡量が急激に増えて驚きました。

その頃は発泡乳酸菌液についての知識もなく、糖を入れないと短期間では乳酸菌液ができないということも知りませんでした。口に入れるとちょっとピリッとした舌触りがしてなんとなく嫌な感じがしたたためその培養液は廃棄してしまいましたが、今思えばあれは二酸化炭素のピリッだったんですね。

この記事の実験では水2リットルに対して白米1カップを使いましたが、玄米培養と同じ1合でも大丈夫でしょうね。胚芽の量が少ないのではと思って多めにしましたが…。
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言語関連の用語について

 表現された言語(本来の意味の言語)を単に言葉あるいは言語、ことば…のように表記しています。ソシュール的な意味の言語(言語規範ないし思考言語)はカッコつきで「言語」あるいは「言語langue」・「ラング」・「ことば」等と表記しています。(背景色つきで「言語」のように表記している場合もあります)

 一般的な意味の概念を単に概念と表記し、ソシュール的な意味の概念(語の意義としての概念、いわゆるシニフィエ・語概念)はカッコつきで「概念」と表記します。(2006年9月9日以降)

 また、ある時期からは存在形態の違いに応じて現実形態表象形態概念形態のように用語の背景色を変えて区別しています(この文章では〈知覚形態〉も〈表象形態〉に含めています)。

 ソシュールの規定した用語を再規定し、次のような日本語に置き換えて表記します。詳細は「ソシュール用語の再規定(1)」を参照。

【規範レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語韻     (ある語音から抽出された音韻)

・シニフィエ   → 語概念(語義) (ある語によって表わされるべき概念)

・シーニュ・記号 → 語規範(語観念)(ある語についての規範認識)

・記号の体系   → 語彙規範   (語すべてについての規範認識)

・言語      → 言語規範   (言語表現に関するすべての規範認識)

語概念・語韻は 語概念⇔語韻語韻⇔語概念)という連合した形で語規範として認識されています。語規範はこのように2つの概念的認識が連合した規範認識です。ソシュールは「言語langue」を「諸記号」相互の規定関係と考えてこれを「記号の体系」あるいは「連合関係」と呼びますが、「記号の体系・連合関係」の実体は語彙規範であり、言語規範を構成している一つの規範認識です。規範認識は概念化された認識つまり〈概念形態〉の認識なのです。

なお、構造言語学・構造主義では「連合関係」は「範列関係(範例関係)」(「パラディグム」)といいかえられその意義も拡張されています。

 語・内語・言語・内言(内言語・思考言語) について、語規範および言語規範に媒介される連合を、三浦つとむの主張する関係意味論の立場からつぎのように規定・定義しています。詳細は『「内語」「内言・思考言語」の再規定』を参照。(2006年10月23日以降)

  : 語規範に媒介された 語音個別概念 という連合を背後にもった表現。

内語 : 語規範に媒介された 語音像⇔個別概念 という連合を背後にもった認識。

言語 : 言語規範に媒介された 言語音(語音の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった表現。

内言 : 言語規範に媒介された 言語音像(語音像の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった認識・思考過程。

内語内言は〈表象形態〉の認識です。

なお、上のように規定した 内言(内言語・内的言語・思考言語)、 内語とソシュール派のいうそれらとを区別するために、ソシュール派のそれらは「内言」(「内言語」・「内的言語」・「思考言語」)、「内語」のようにカッコつきで表記します。

また、ソシュールは「内言」つまり表現を前提としない思考過程における内言および内言が行われる領域をも「言語langue」と呼んでいるので、これも必要に応じてカッコつきで「内言」・「内言語」・「内的言語」・「思考言語」のように表記します(これらはすべて内言と規定されます)。さらに、ソシュールは「内語の連鎖」(「分節」された「内言」)を「言連鎖」あるいは「連辞」と呼んでいますが、まぎらわしいので「連辞」に統一します(「連辞」も内言です)。この観点から見た「言語langue」は「連辞関係」と呼ばれます。ソシュールは「内語」あるいは「言語単位」の意味はこの「連辞関係」によって生まれると考え、その意味を「価値」と呼びます。構造言語学では「言(話し言葉)」や「書(書き言葉)」における語の連鎖をも「連辞」と呼び、「連辞関係」を「シンタグム」と呼んでいます。詳細は「ソシュールの「言語」(1)~(4)」「ソシュール用語の再規定(1)~(4)」「ソシュール「言語学」とは何か(1)~(8)」を参照。

 さらに、ソシュールは内言における 語音像⇔個別概念 という形態の連合も「シーニュ・記号」と呼んでいるので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。

【内言レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語音像(個別概念と語規範に媒介されて形成される語音の表象)

・シニフィエ   → 個別概念(知覚や再現表象から形成され、語規範の媒介によって語音像と連合した個別概念)

・シーニュ・記号 → 内語

・言語      → 内言

ソシュールがともに「シーニュ・記号」と呼んでいる2種類の連合 語韻⇔語概念語規範)と 語音像⇔個別概念内語)とは形態が異なっていますのできちんと区別して扱う必要があります。

 また、実際に表現された言語レベルにおいても、語音個別概念 という形態の連合が「シーニュ・記号」と呼ばれることもありますので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。

【言語(形象)レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語音個別概念語規範に媒介されて実際に表現された語の音声。文字言語では文字の形象

・シニフィエ   → 表現された語の意味。個別概念を介して間接的にと結びついている(この個別概念語規範の媒介によってと連合している)

・シーニュ・記号 → (表現されたもの)

・言語      → 言語(表現されたもの)

 語音言語音語音像言語音像語韻についての詳細は「言語音・言語音像・音韻についての覚書」を、内言内語については「ソシュール用語の再規定(4)――思考・内言」を参照して下さい。また、書き言葉や点字・手話についても言語規範が存在し、それらについても各レベルにおける考察が必要ですが、ここでは触れることができません。

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プロフィール

シカゴ・ブルース

シカゴ・ブルース (ID:okrchicagob)

1948年生れ(68歳♂)。国語と理科が好き。ことばについては子供のころからずっと関心を抱いていました。20代半ばに三浦つとむの書に出会って以来言語過程説の立場からことばについて考え続けています。現在は39年間続けた自営(学習塾)の仕事を辞め個人的に依頼されたことだけをこなす日々です。

コメント等では略称の シカゴ を使うこともあります。

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意識と言語(こころとことば)

われわれは人間が『意識』をももっていることをみいだす。しかし『精神』は物質に『つかれて』いるという呪いをもともとおわされており、このばあいに物質は言語の形であらわれる。言語は意識とおなじようにふるい――言語は実践的な意識、他の人間にとっても存在し、したがってまた私自身にとってもはじめて存在する現実的な意識である。そして言語は意識とおなじように他の人間との交通の欲望、その必要からはじめて発生する。したがって意識ははじめからすでにひとつの社会的な産物であり、そして一般に人間が存在するかぎりそうであるほかはない。(マルクス・エンゲルス『ドイツ・イデオロギー』古在由重訳・岩波文庫)


ことばは、人間が心で思っていることをほかの人間に伝えるために使われています。ですから人間の心のありかたについて理解するならばことばのこともわかってきますし、またことばのありかたを理解するときにその場合の人間の心のこまかい動きもわかってきます。
このように、人間の心についての研究とことばについての研究とは密接な関係を持っていて、二つの研究はたがいに助け合いながらすすんでいくことになります。一方なしに他方だけが発展できるわけではありません。
…こうして考えていくと、これまでは神秘的にさえ思われたことばのありかたもまったく合理的だということがおわかりになるでしょう。(三浦つとむ『こころとことば』季節社他)


参考 『認識と言語の理論 I』を読む 1(1)――認識論と言語学三浦つとむ『認識と言語の理論 I』

子どもたちに向けた言葉

ふしぎだと思うこと
  これが科学の芽です
よく観察してたしかめ
そして考えること
  これが科学の茎です
そうして最後になぞがとける
  これが科学の花です
        朝永振一郎

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