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2016年06月27日(月)| その他>日常 |  
近況報告――東亰ザナドゥ・BABYMETAL

最終更新日 2016年6月30日〕

最後に近況報告を書いてから11か月。新しい記事も投稿せずにずいぶんご無沙汰しております。

発酵生活
ほぼ2日ごとにとぎ汁乳酸菌液を作り、できあがった乳酸菌液を種にした豆乳ヨーグルトを毎晩仕込んで、翌朝できあがったヨーグルトは冷蔵庫に入れて一晩置いてからその翌日の朝食のときに食べています。とぎ汁乳酸菌液は「乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた(とぎ汁培養液)」という記事の「乳酸菌液の利用・活用・効能」に書いてあるような用途に利用して日々活用しています。というわけでとぎ汁乳酸菌液を作って利用するという発酵生活は私の日常の一部になっています。

何か一つのことにはまるとそればかりに熱中してしまうという性格のため、乳酸菌に関しても2011年5月から2015年初めころまでほぼ4年間は植物性乳酸菌関連の実験ばかりをしてそれを記事に書いていました。まあそれに飽きたというわけではなく乳酸菌液を使った生活が完全に日常化した時点で新しい実験をしてみようという熱意が冷めたということでしょう。

東亰ザナドゥ(とうきょうザナドゥ)
1984年(昭和59年)に富士通のFM-7というパソコンを買ってそれにのめり込み、日本ファルコムから発売されたアクションRPGゲーム『ザナドゥ』を購入(1986年)して完全にはまりました。以来 NECのPC-98シリーズ、EPSONのPC-286シリーズから Windowsパソコンへと私のパソコン生活は次々と変わっていきましたが日本ファルコムのアクションRPGゲームやRPGゲームのほとんど(イースシリーズ・ブランディッシュシリーズ・英雄伝説シリーズ・空の軌跡シリーズなど)をずっと楽しんできました。

しかし、2010年頃を境にファルコムはパソコンゲームから撤退し PSP(PlayStation Portable)にその軸足を移してしまったため、老眼の私は残念ながらその後ゲームから遠ざかりました。

そんな風にゲームからは完全に離れていたのですが、ファルコムが PlayStation Vita(プレイステーション・ヴィータ:PS Vita)用のアクションRPGとして『東亰ザナドゥ』を2015年9月30日に発売したことを昨年(2015年)10月の半ば頃にネットで知りました。このゲームは PlayStation Vita TV(PS Vita TV)に対応しているのでテレビに音声と映像を出力して遊べる上に PS3用のコントローラーをつなげてプレイすることができます。これなら老眼の私でも十分に楽しめます。そんなわけで結局今年(2016年)の3月末までほとんど毎日のように『東亰ザナドゥ』にはまっていました。今でもときどき遊んでいます。

BABYMETAL(ベビーメタル)
今年の4月13日、いつものようにネット上でニュースをチェックしているとある記事がふと目に止まりました。BABYMETAL。私は地上波のテレビはほとんど見ておらず、ニュースはネットで読むだけで(新聞は購読していません)普段視聴するのは BSやCSで放送されている海外ドラマをブルーレイレコーダーに貯め録りしておいたものだけです。そんなこともあってこの日まで私は BABYMETAL というバンドのことをまったく知りませんでした。

1960年代の初め、中学生だった私は叔父からもらった真空管ラジオを机の上に置いてそこから流れてくるアメリカの POPS を毎日のように聞いていました。しばらくして Beatlesブームが起こり、高校生になる頃には完全に Beatlesファンになっていました。それからはイギリスのロックや英仏の POPS、アメリカのフォークソングなど、ラジオから流れてくる音楽を手当たり次第に聞くようになっていました(洋楽をカバーした日本人の曲――初期のJ-POPS――も自然に耳慣れたものになりました)。

大学に入ってしばらくした頃、仲間と一緒に学習塾を開いてからは多少お金に余裕が出てきて、少しばかりオーディオにはまりました。FM放送の音楽をエアチェックしたり、高校時代に聞き慣れた Beatles その他のアルバムやシングル盤を買うためにレコードショップ巡りをしたりしました。

FMでクラシックを聴くようになってからはこれもレコード収集の対象になりました。70年代になると日本の歌謡曲――主に若い歌手のものですが――も好んで聞くようになり、いわゆるアイドルと呼ばれるような女性歌手のものやアニメソングなども聞き始めました。こんな風に私の音楽に対する嗜好はほとんどのジャンルに亘るものになりました(日本の演歌やアメリカのジャズにはあまり惹かれませんでしたがまったく聴かなかったというわけではありません)。

そんな私もここ数年はときどき YouTubeで面白そうなものを探すくらいで CD を買うのはゲーム音楽だけといった感じでした。そこに飛び込んできたのが BABYMETAL だったわけです。YouTubeで検索すると、BABYMETALofficialのチャンネルに MV(music video)がいくつか上げられていました。
パソコンWin7ノート<ONKYO DR6A-US31C7>で音楽を聞くときにはヘッドフォンジャックからの音声出力を小さなミニコンポの音声入力端子につなげていましたが、昨年の夏に予備のノートパソコンEPSON Endeavor NA511Eを購入してからはこちらのパソコンからテレビに HDMI(HDCP対応)で接続しています(テレビの音声をミニコンポに出力)。。YouTubeに上がっている BABYMETALの曲を片っぱしから見てみました。いやこれはすごい。私のロック体験はレッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、エアロスミス、クイーンくらいまでのハードロックで止まっていて、その後のヘヴィメタルはまったく聴いていなかったため、ミニコンポから流れてくる BABYMETALの迫力のある低音は驚きでした。――写真をクリックすると別窓で原寸表示します。

* 夜はさすがに大きな音を出せないのでイヤフォンで聴きます。これまではほどほどの低音が出る audio-technica の ATH-CKS55 を使っていましたが、BABYMETALを聴き始めるとやはりもっと低音がしっかり出るものが欲しくなります。というわけでちょっぴり奮発して ATH-M40x というヘッドフォンを購入しました。音域が広く音の分離もいいので満足しています。

さらに、その重低音にも負けない女の子(SU-METAL:スゥメタル、中元すず香:広島県・1997年12月20日生)のボーカルもすごいですね。その周囲を回る二人の女の子(YUIMETAL:ユイメタル、水野由結:神奈川県・1999年6月20日生/MOAMETAL:モアメタル、菊地最愛:愛知県・1999年7月4日生)の激しいダンスと合いの手にもびっくりです。メロディーもすばらしい。音楽と三人のダンスはとても楽しく、視聴しているとなんだか元気が出てきます。この歳(67歳)になって初めてこんな楽しく元気づけられる音楽に出会うとは思ってもいませんでした。というわけですっかりはまってしまいました。

そんなわけで、BABYMETALに心をしっかりとわしづかみにされてしまった私はすぐにファーストアルバムの "BABYMETAL" と4月1日にリリースされたばかりのセカンドアルバム "METAL RESISTANCE" の初回生産限定盤を購入しました。

YouTube で聴くのとはやっぱり違いますね。音がクリアーでバランスがいい。ですが…。なんかもの足りない。そうです、映像がないんです。"METAL RESISTANCE" の初回生産限定盤には 2015年5月24日に新木場・若洲海浜公園で開かれた TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2015(通称 METROCK)に参加した BABYMETALのライブ動画が収められたDVDがついています。これをブルーレイレコーダーにセットして視聴してみました。私は音楽やミュージカルの録画を見るときにはテレビの音声出力をミニコンポの音声入力につないでいますがこのライブ動画はすごいです(ライブの模様を撮った写真いろいろ)。BABYMETALはやっぱりライブでそのパフォーマンスを見るべきなんですね(私はいろいろと事情があってライブには参加できないんですが)。

BABYMETALを知ってから2か月ちょっとになります。CDを購入してから間もなくライブを収録したBlu-rayディスクを何枚か購入しました。

LIVE ~LEGEND I、D、Z APOCALYPSE~
 ・LEGEND "I":2012年10月06日(Shibuya O-EAST)
 ・LEGEND "D":2012年12月20日(赤坂BLITZ)
 ・LEGEND "Z":2013年02月01日(Zepp TOKYO)

LIVE ~LEGEND 1999&1997 APOCALYPSE
 ・LEGEND 1999:2013年06月30日(NHKホール)
 ・LEGEND 1997:2013年12月21日(幕張メッセイベントホール)

Live at Budokan: Red Night & Black Night Apocalyps
 ・赤い夜:2014年03月01日(日本武道館)
 ・黒い夜:2014年03月02日(日本武道館)

Live in London
 ・2014年07月07日(The Forum)
 ・2014年11月08日(O2 Academy Brixton)

これをとっかえひっかえ視聴して楽しい日々を送っています。見ているだけで心が動かされます。

なお、2014年12月21日にNHKで放映された「BABYMETAL現象 ~世界が熱狂する理由~」は 11月8日に ロンドンの O2 Academy Brixton で行なわれた BABYMETALライブについての密着ドキュメントです。実際のライブ映像も挿入されています。


このロンドン公演当時、SU-METALは高校3年生で YUIMETAL・MOAMETAL は高校1年生でした。成長期限定アイドルグループ「さくら学院」内の部活動「重音部」として2010年に結成されたとき(中学1年生・小学校5年生)に比べるとずいぶん成長していますがそれでもまだ本当に初々しいです。現在は3人ともさらに成長した姿を見せてくれています(Babymetal Karate Download Festival UK 2016)(2016年6月10日 Donington Park)。

日々研鑽した歌とダンスを担当する3人の少女達、最高の演奏を聴かせてくれる4人の神バンドメンバー、作詞・作曲家のみなさん、そしてBABYMETALの誕生からすべての公演・すべての曲作りに関わってきたプロデューサー、3人のダンスの振り付けを担当している方…、BABYMETALに関わっているすべての皆さんに感謝します。こんなすばらしいものを体験させてくれてありがとう。

BABYMETAL - WORLD TOUR 2014 - Trailer(BABYMETALofficial)


BABYMETAL Road to WEMBLEY Live & Interview(WOWOW 2016年5月4日)

BABYMETAL Preform Gimme Chocolate on Stephen Colbert Show(CBS 2016年4月5日)

〔2016年6月29日 追記〕多くの人は「ギミチョコ!! (Gimme chocolate!!)」(2014/02/25 YouTube公開)や「ド・キ・ド・キ☆モーニング (Doki Doki☆Morning)」(2011/10/12 YouTube公開)、「Catch Me If You Can(かくれんぼ)」(2014年7月5日 Sonisphere Festival in UK)などで BABYMETALにはまってしまうようですが、私は「いいね! (Iine!)」(2012/04/26 YouTube公開) でやられました。なお、海外には 2014年2月に公開された上記「ギミチョコ!! (Gimme chocolate!!)」を通じて爆発的に広がったようです(現在、再生数が5500万回に迫る勢いで日々増えています)。

海外では「メギツネ」も人気があります。また、SU-METALが独唱する「紅月~アカツキ~」や BLACK BABYMETAL(YUIMETAL&MOAMETAL)が歌う「おねだり大作戦」・「4の歌」もなかなかいいです。私は「No Rain, No Rainbow」が実は気に入っています。

4月初めに私が視聴した BABYMETALの MV は 1~3年前のものがほとんどでしたが、現在は Road of Resistance(2015年1月10日 さいたまスーパーアリーナ)・KARATE(PV:promotion video)・THE ONE(2015年12月13日 横浜アリーナ) が追加アップロードされています。そこではさらに進化・成長した3人のパフォーマンスが見られます。なお、YouTubeには2014年以降毎年行なわれている国内ツアーを含むワールドツアー(単独公演およびフェスティバル参加)のライブを参加者が撮影した動画もたくさん上げられています。

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言語関連の用語について

 表現された言語(本来の意味の言語)を単に言葉あるいは言語、ことば…のように表記しています。ソシュール的な意味の言語(言語規範ないし思考言語)はカッコつきで「言語」あるいは「言語langue」・「ラング」・「ことば」等と表記しています。(背景色つきで「言語」のように表記している場合もあります)

 一般的な意味の概念を単に概念と表記し、ソシュール的な意味の概念(語の意義としての概念、いわゆるシニフィエ・語概念)はカッコつきで「概念」と表記します。(2006年9月9日以降)

 また、ある時期からは存在形態の違いに応じて現実形態表象形態概念形態のように用語の背景色を変えて区別しています(この文章では〈知覚形態〉も〈表象形態〉に含めています)。

 ソシュールの規定した用語を再規定し、次のような日本語に置き換えて表記します。詳細は「ソシュール用語の再規定(1)」を参照。

【規範レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語韻     (ある語音から抽出された音韻)

・シニフィエ   → 語概念(語義) (ある語によって表わされるべき概念)

・シーニュ・記号 → 語規範(語観念)(ある語についての規範認識)

・記号の体系   → 語彙規範   (語すべてについての規範認識)

・言語      → 言語規範   (言語表現に関するすべての規範認識)

語概念・語韻は 語概念⇔語韻語韻⇔語概念)という連合した形で語規範として認識されています。語規範はこのように2つの概念的認識が連合した規範認識です。ソシュールは「言語langue」を「諸記号」相互の規定関係と考えてこれを「記号の体系」あるいは「連合関係」と呼びますが、「記号の体系・連合関係」の実体は語彙規範であり、言語規範を構成している一つの規範認識です。規範認識は概念化された認識つまり〈概念形態〉の認識なのです。

なお、構造言語学・構造主義では「連合関係」は「範列関係(範例関係)」(「パラディグム」)といいかえられその意義も拡張されています。

 語・内語・言語・内言(内言語・思考言語) について、語規範および言語規範に媒介される連合を、三浦つとむの主張する関係意味論の立場からつぎのように規定・定義しています。詳細は『「内語」「内言・思考言語」の再規定』を参照。(2006年10月23日以降)

  : 語規範に媒介された 語音個別概念 という連合を背後にもった表現。

内語 : 語規範に媒介された 語音像⇔個別概念 という連合を背後にもった認識。

言語 : 言語規範に媒介された 言語音(語音の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった表現。

内言 : 言語規範に媒介された 言語音像(語音像の連鎖)⇔個別概念の相互連関 という連合を背後にもった認識・思考過程。

内語内言は〈表象形態〉の認識です。

なお、上のように規定した 内言(内言語・内的言語・思考言語)、 内語とソシュール派のいうそれらとを区別するために、ソシュール派のそれらは「内言」(「内言語」・「内的言語」・「思考言語」)、「内語」のようにカッコつきで表記します。

また、ソシュールは「内言」つまり表現を前提としない思考過程における内言および内言が行われる領域をも「言語langue」と呼んでいるので、これも必要に応じてカッコつきで「内言」・「内言語」・「内的言語」・「思考言語」のように表記します(これらはすべて内言と規定されます)。さらに、ソシュールは「内語の連鎖」(「分節」された「内言」)を「言連鎖」あるいは「連辞」と呼んでいますが、まぎらわしいので「連辞」に統一します(「連辞」も内言です)。この観点から見た「言語langue」は「連辞関係」と呼ばれます。ソシュールは「内語」あるいは「言語単位」の意味はこの「連辞関係」によって生まれると考え、その意味を「価値」と呼びます。構造言語学では「言(話し言葉)」や「書(書き言葉)」における語の連鎖をも「連辞」と呼び、「連辞関係」を「シンタグム」と呼んでいます。詳細は「ソシュールの「言語」(1)~(4)」「ソシュール用語の再規定(1)~(4)」「ソシュール「言語学」とは何か(1)~(8)」を参照。

 さらに、ソシュールは内言における 語音像⇔個別概念 という形態の連合も「シーニュ・記号」と呼んでいるので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。

【内言レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語音像(個別概念と語規範に媒介されて形成される語音の表象)

・シニフィエ   → 個別概念(知覚や再現表象から形成され、語規範の媒介によって語音像と連合した個別概念)

・シーニュ・記号 → 内語

・言語      → 内言

ソシュールがともに「シーニュ・記号」と呼んでいる2種類の連合 語韻⇔語概念語規範)と 語音像⇔個別概念内語)とは形態が異なっていますのできちんと区別して扱う必要があります。

 また、実際に表現された言語レベルにおいても、語音個別概念 という形態の連合が「シーニュ・記号」と呼ばれることもありますので、このレベルでの「シニフィアン」・「シニフィエ」についてもきちんと再規定する必要があります。

【言語(形象)レベルにおける再規定】

・シニフィアン  → 語音個別概念語規範に媒介されて実際に表現された語の音声。文字言語では文字の形象

・シニフィエ   → 表現された語の意味。個別概念を介して間接的にと結びついている(この個別概念語規範の媒介によってと連合している)

・シーニュ・記号 → (表現されたもの)

・言語      → 言語(表現されたもの)

 語音言語音語音像言語音像語韻についての詳細は「言語音・言語音像・音韻についての覚書」を、内言内語については「ソシュール用語の再規定(4)――思考・内言」を参照して下さい。また、書き言葉や点字・手話についても言語規範が存在し、それらについても各レベルにおける考察が必要ですが、ここでは触れることができません。

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プロフィール

シカゴ・ブルース

シカゴ・ブルース (ID:okrchicagob)

1948年10月生れ(74歳♂)。国語と理科が好き。ことばの持つ意味と自然界で起きるできごとの不思議さについて子供のころからずっと関心を抱いていました。20代半ばに三浦つとむの書に出会って以来言語過程説の立場からことばについて考え続けています。長い間続けた自営(学習塾)の仕事を辞めた後は興味のあることに関して何でも好き勝手にあれこれ考える日々を過ごしています。千葉県西部在住。

2021年の2月下旬から海外通販(日系法人)を通じてイベルメクチンのジェネリック(イベルメクトール:インド Sun Pharma 社製)を購入し、定期的に服用しています。コロナワクチンは接種していません。

ツイッターは okrchicagob(メインアカウント)、または Chicagob Okr(サブアカウント)。

コメント等では略称の シカゴ を使うこともあります。

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意識と言語(こころとことば)

われわれは人間が『意識』をももっていることをみいだす。しかし『精神』は物質に『つかれて』いるという呪いをもともとおわされており、このばあいに物質は言語の形であらわれる。言語は意識とおなじようにふるい――言語は実践的な意識、他の人間にとっても存在し、したがってまた私自身にとってもはじめて存在する現実的な意識である。そして言語は意識とおなじように他の人間との交通の欲望、その必要からはじめて発生する。したがって意識ははじめからすでにひとつの社会的な産物であり、そして一般に人間が存在するかぎりそうであるほかはない。(マルクス・エンゲルス『ドイツ・イデオロギー』古在由重訳・岩波文庫)


ことばは、人間が心で思っていることをほかの人間に伝えるために使われています。ですから人間の心のありかたについて理解するならばことばのこともわかってきますし、またことばのありかたを理解するときにその場合の人間の心のこまかい動きもわかってきます。
このように、人間の心についての研究とことばについての研究とは密接な関係を持っていて、二つの研究はたがいに助け合いながらすすんでいくことになります。一方なしに他方だけが発展できるわけではありません。
…こうして考えていくと、これまでは神秘的にさえ思われたことばのありかたもまったく合理的だということがおわかりになるでしょう。(三浦つとむ『こころとことば』季節社他)


参考 『認識と言語の理論 第一部』 1章(1) 認識論と言語学との関係

子どもたちに向けた言葉

ふしぎだと思うこと
  これが科学の芽です
よく観察してたしかめ
そして考えること
  これが科学の茎です
そうして最後になぞがとける
  これが科学の花です
        朝永振一郎

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