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ソシュール用語の再規定(3)――暫定 [PC版ページへ]
2006/09/03 19:51

 ソシュール用語の再規定(1)〜(4)をまとめて読む。

「ソシュール用語の再規定(1), (2)」で、言語過程説の立場からソシュールの用語を再規定することを試みた。まだ検討が不十分なところもあるだろうが、整理してまとめておく。


シニフィアン→語韻:音韻は実際に発声された言語音の知覚(聴取映像)から抽出され概念として把握された規範認識である。したがってシニフィアンは実際に発声されたある特定の語音の知覚から抽出され概念として認識されたある特定のひとまとまりの音韻である。

シニフィエ→語義・語概念:意識の中で、ある特定の語韻と結びついている概念である。つまりある特定の語音の表わす意義(語義)として認識されている概念である。

シーニュ・記号→語規範(語観念):社会の構成員は、「ある特定の概念を表現するにはある特定の語音を用いる」という規範にしたがって言語表現をしなければならない。その規範が、特定の語韻とそれに対応する特定の語概念との結合体という形態(語韻⇔語概念)で認識されたものが語規範(語観念)である。なお、語韻も語概念もその形態は非感覚的な概念である。

記号の体系→語彙規範:ある社会における語彙はその社会に存在する語の総体として定義されるが、それは社会の構成員個々が有する語彙の最大公約数的なものとして存在する。語彙を構成する単位である語規範(語観念)は、語概念の類的階層構造および、語韻相互あるいは語概念相互の関係的構造を反映した複雑な構造を形成しており、個々の語規範(語観念)は規範認識であるから、「記号の体系」すなわち語規範の体系(語観念の体系)は構造をもった語彙規範として再規定される。

言語→言語規範:ソシュールの規定した「言語」は、語彙規範・文法だけでなく言語全般に関する規範の総体、つまり言語規範として再規定される。

なお、ソシュールの規定は音声言語のみに関するものであるが、「語韻」を「文字や手話・点字で表現された語(語形象)から語表象を経てさらに概念という形態で把握されたもの」すなわち「語形象が概念的に把握された規範認識」という風に拡張して定義し直せば、上記の規定は音声言語だけでなく文字言語や手話・点字等にもそのまま適用できる。



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